新しい年や新しい年度に入ったり、転職したりすると、目標を立てて、是が非でも達成しようとします。そうした区切りには、人を駆り立てる何かがあります。
目標を立てると、「やる気」が湧きます。なんの根拠もないのに、不思議と達成できてしまうかのような気分になります。これは、目標の甘い罠です。
実際にはなんの行動もしていないのに、気分だけは「達成した」つもりになってしまっています。一種の夢見心地です。
その気分は、不思議と数日続きます。またその気分のまま目標を達成するための行動を始めます。
しかしながら、現実は夢の世界とは異なります。行動を開始した途端、目標を達成するまでの大変さを痛感します。
「こんなことを毎日やっていられない」
そう思って、目標を達成するための行動をやめてしまいます。当たり前ですが、目標は立てるだけでは、達成できません。
達成するためには、日々の行動が不可欠です。
その行動を毎日着実に実行することで、初めて目標が達成されます。目標達成とは、日々の行動の積み重ねにほかなりません。
どうすれば目標を達成できるようになるかと言えば、行動を管理していくことです。そのために「目標を数値化」していきます。
たとえば、フルマラソンの大会に出場して完走するという目標を掲げたとします。この目標を立てた人には、すでに無事にゴールしたイメージがつくられています。
現実には、まだ大会にも参加してもいないし完走もしていません。達成した気分のまま、いきなりジョギングを始めても、きつくてすぐに音を上げてしまいます。
ギブアップしたくないなら、まずは目標を数値化します。具体的には「フルマラソンの大会に出場して4時間以内で完走する」という目標に設定変更します。
数値化すると、どうすればその目標をクリアできるかということに意識が向きます。夢見気分を軽く吹き飛ばしてくれます。
平日は週に2回、5キロ走る。週末はどちらか1日、10キロ走る。3カ月後に、ハーフマラソンの大会に出場して完走する。
このように行動まで具体的に数値化していきます。あとはその行動を続けるだけです。
数値化すると、目標を現実の具体的行動に落とし込むことができます。
また行動を続けやすくなります。
目標は数値化するから達成できる――。そう言っても、過言ではありません。
(朝の独り言☆)
池袋三省堂書店での講演会は、大盛況でした。本当に沢山の方に参加して頂き、感謝です。PHP編集者から、「井上先生はお話が面白いだけでなくお客様へも三省堂様へも丁寧なお気づかいがあって素晴らしい方でした。スタッフ一同、井上先生のお話をもっと聞きたいと言っていました。それくらい満足感の高い、素敵なイベントでした」とメールを頂きました。本当に嬉しいです。
「欲望が男を変える』、是非、お読み下さい。自信作で、読書の8割が女性とか、、、、。