過去に失敗したり痛い目に遭ったりした人は、繰り返さないように念には念を入れようとします。いわゆる「あつものに懲りてなますを吹く」人は、どこにでもいるものです。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
以前と同じことにならないように、念には念を入れるのは、悪いことではありません。それは、ミスの防止策の1つです。
その半面、とらわれすぎているのは、否めません。自分自身が「今度はちゃんとやる!」という強迫観念にとりつかれています。
たとえば、大事なプレゼンでうまく話せなかったとき。最初から誰もがうまくできるわけではありません。あがってしまって、言うべきことを忘れたり、かんだりすることは、「なきにしもあらず」です。
失敗してしまうのは、仕方がないことです。失敗をしたら、それを繰り返さないように、改善していけばいいだけです。そんなに深刻になる必要もないのに、あつものに懲りてなますを吹く人は、その失敗を気にしすぎています。
「次のプレゼンでは絶対にうまく話そう!」
そう思うのはいいのですが、そのために内容をすべて暗記して、リハーサルを何度も何度も繰り返します。
周りの人が「そこまでやらなくても」と引いてしまうくらい、自分自身を追い込んでしまいます。
ある意味では、内容を暗記してリハーサルを繰り返すことで自分自身を安心させようとしています。
「失敗したくない」から、自分自身を追い込むことしかできないし、それで少しでも自分を安心させようとしています。
この人が本当にやるべきなのは、本番でリラックスできる方法を身につけることかもしれません。
プレゼンでは、内容を完璧に暗記する必要は必ずしもなくて、それよりはリラックスして楽しそうに話すほうが、案外聞いている人に訴えたいことが伝わるものです。
どんなに自分の思いどおりに話せたとしても、伝わらなければ意味がありません。自分自身を追い込みすぎて視野狭窄になっています。これでは、本末転倒です。
あつものに懲りてなますを吹く人は、失敗恐怖症になっています。もう少しリラックスしたほうが、いい結果が出るものです。何ごとにも程度があります。
(朝の独り言☆)
今日は、セミナーでした。たくさんの方に来て頂き、感謝です。皆さん、四時間真剣に聞いて下さり、嬉しかったです。