自分という人間を「いい/悪い」「できる/できない」「能力がある/能力がない」という二分法で評価してしまうのは、好ましいことではありません。
そういうことをしたら、自分自身を過剰あるいは過小評価することになって、きちんととらえられなくなってしまいます。
もしどうしても二分法で評価したいのなら、尺度は1つだけあります。それは、「新しい/古い」という分け方です。これは新しいものと古いもののどちらが好きなのかという分け方ではありません。
新しい自分と、古い自分――。どちらがいいかと問われたら、私は「前者」と答えます。後者は捨てたほうが望ましいです。
新しい自分とは、変わろうとする自分。やり遂げたいことがあるから、そのために自分自身を成長させて、達成しようとします。
新しくなるのが、目的ではありません。あくまでもやり遂げたいことを達成するのが、目的。新しくなる=変わることは、その手段にすぎません。
古い自分とは、変わろうとしない自分。何かを成し遂げたいという気持ちもなく、ひたすら今のままでいいと思っています。
変わらないでいるのは、「成長しない」ことだとは気づいてもいません。挙げ句の果てに、変わらないでいること=成長するための行動をしないことが目的にさえなっています。
こうして見ていくと、古い自分=変わらない自分でいることが、ハイリスクであることが分かります。少しでも向上心がある人ならば、新しい自分になろうと思うものです。
古い自分のままでいたら、10年後、20年後にどうなってしまうのか……。想像しただけでも恐ろしくなってきます。まるで夏の夜の怪談話です。
誰しも「自分はこのままでいいのだろうか?」と悩んだり不安になったりすることがあります。そんなときは次のように問いかけていくと、自分の今後のあり方が見えてきます。
「今の自分は新しくなっているのだろうか、それとも古くなっていないだろうか?」
今のあなたは、どちらでしょうか。自分の今後がきちんと見えてきたでしょうか?