自分の専門とはかけ離れたジャンル上のことや、新しいムーブメント、あるいは最新のテクノロジーなどなど……。
それらを目の当たりにしても、すぐにはどんなものかは分からないものです。
たとえあなたがある分野ではほかの人の追随を許さないくらい造詣が深いとしても、自分がふだん取り組んでいることと関連性がまったくなければ、やはり正体不明です。
誰にでも「分からないこと」は、たくさんあります。その分からないことが目の前にやってきたとき、どういう対応をするのかは、人それぞれです。
「なんだかよく分からないな」と言って、スルーしてしまう。「どんなことだろう?」と興味本位で探ってみる……。
どちらが望ましい態度かと言えば、後者です。分からないなりに関心を持って、接してみれば、意外と「これは面白い」と、深掘りしようとするかもしれません。そうなれば、あなた自身の仕事や人生にとって、確実にプラスになります。
そもそも「分からない」ものというのは、自分にとって「関係がない」と思い込んでいるものです。
自分の仕事の成果に直結したり、プライベートにマイナスを与えたりするようなものなら、いつまでも「分からない」と言っていられません。分かるようになるまで、トコトン追求してきます。
最初は分からないから、イライラしたり投げやりになったりするかもしれません。
「なんでこんなことをやらないといけないんだ」と、八つ当たりする人もいそうです。
そこで終わったら、いつまで経っても分からないままです。その場合、実際になんらかの損害やデメリットが発生することもあります。
そうした尻に火がついた状態は、ある意味ではチャンスです。その分からないことを理解したり身につけたりするチャンスでもあるのですから……。
なんとかして分からないことを理解できたり身につけたりするようになると、今度は「こんなに面白いものだったんだ!」と新鮮な驚きを覚えます。
同時に、「もっと早く分かればよかったのに」と、ちょっぴり悔しがります。こうなると、もうあと戻りはできません。さらに理解したり身につけたりできるように追求していきます。
「分からないこと」は、得体の知れない何かではありません。たんにあなたがまだその面白さに気づいてないものです。