人生とは何か――。そう問われたら、いろいろな答えが出てくるし、さまざまな言い方がなされます。
そのうちの1つとして、こういう言い方ができます。それは、「目の前のことに真摯に取り組む」こと。
自分の目の前にあることに真摯に取り組まない限り、人生の活路は開けません。目の前にあることの難しさ、面倒、コストは問いません。
カンタン、単純、ローコストであれ、困難、複雑、ハイコストであれ、その目の前のことを取り除かなければ、次に進むことは不可能です。
目の前にあることを処理したら、その先にはまたほかのことがそびえ立ちます。それも一生懸命対処して、取り除いていきます。
人生とは、この繰り返し。無味乾燥ですが、ひと言でまとめると、こうなります。
目の前のことに真摯に取り組まずにいたら、決して先には進めません。カンタン、単純、ローコストだからと言って、何もしないでいたら、状況はもっと悪くなります。
せっかく持っている自分の知識・スキル・経験がドンドンさびついて、役に立たなくなります。ひどい場合には、そこから先に1歩も進めずに終わってしまいます。
それも自業自得。本人が何もしないでいなかったツケが回ってきただけです。
目の前にあることに真摯に取り組んでいれば活路が開けるのは事実ですが、その一方でつらく苦しいのも否めません。なぜなら先が見えないから……。
目の前にあることを1つ1つやっていけば、いつかは成果として結実します。それは間違いないのですが、近視眼的になる懸念は残ります。
先が見えないから、「いつまでやるのだろう?」「こんなことをしても意味があるのか?」と、疑心暗鬼になりかねません。一生懸命やればやるほど、そういうパラドックスに陥りがちです。
これを避ける方法は、自分の未来像を明確にイメージすること。目の前のことに1つ1つ真摯に取り組み続けると、自分自身がどんな人間に成長するのかに思いをはせていきます。
「こういう人間になる」という具体的なイメージを持ちながら、目の前にあることに真摯に取り組んでいると、常に成長していきます。活路がドンドン開けていきます。