ものごとをうまく成し遂げるためには、身につけておきたいものがあります。それは、「コツ」です。
この「コツ」をつかめる人と、つかめない人では、同じことをやるにしても、雲泥の差が出てしまいます。コツをつかんだほうが、精度の高い仕事をきっちりします。
つかめる人とつかめない人の差がどこで生じるかと言うと、能力的なものではありません。適性による影響はないわけではありませんが、ない人であっても致命傷になることはないです。
その差は、コツをつかむ「コツ」を得たかどうかに尽きる――。そう言っても、過言ではありません。
コツをつかむコツなんて言うと、困惑する人もいそうですが、実際にあります。その正体を知らないから、困惑しているだけです。
コツというものは、カンタンにつかめるものではありません。ちょっとやったくらいでつかんでしまう人がいたら、その人はカン違いをしています。「つかんだ」と思って、そのまま続けていったら、その人はたちまち難儀します。
つかんだのはコツではなかったのですから、そうなるのも自然の成り行きです。
コツをつかむコツは、魔法のようなものではありません。それを得る方法は、ただ1つ。そのたった1つをやらなければ、誰も手に入れられません。それは、ひたすら繰り返すこと。
やってみて100回、200回でつかめるものではありません。1000回を過ぎるのは、ザラです。3000回に達して、ようやくつかめる人もいますが、ごく少数です。何回やってつかめるかは、人によって異なります。
ここまで続ける人はそう多くはいないので、ほとんどの人はつかめないで終わります。つかめないままやっている人もいますが、その人の精度は決して高くありません。
5000回を過ぎてつかめる人もいれば、そうでない人もいます。つかめない人はその後も続けていきますが、さすがに10000回に達するようになると、どんな人でもコツを手に入れられるようになります。
コツをつかむコツは、手に入れるまで続けること。ただし、つかんだ人の精度は100%近くまで高くなることは言うまでもありません。