「あれ、電気を消してきたかな?」「ガスの元栓を締めたかな?」「ちゃんと水を止めたかな?」……
朝、家を出たあとに、こんなふうに気になることがあります。やったつもりなのに、確信が持てないでいると、気持ちが悪いものです。
「いや、ちゃんとやったよ。大丈夫、大丈夫」
このように記憶に照らし合わせて、自分自身をムリやりにでも納得させる人は、多いかもしれません。そうすれば、家に戻る必要もなくなります。
その代わり、その日1日を上の空で過ごすことになりかねません。
「電気を消した(ガスの元栓を締めた/水を止めた)かな?」という心配が消えないで、ずっとくすぶったままです。それは、夜に家に戻るまで続きます。
ささいなことなら、そのまま忘れても構わないですが、安全安心にかかわる、あるいは周りに迷惑をかけかねないようなことは、事情が違ってきます。面倒でも、家に戻って確認したほうがいいかもしれません。
気になることは、自分の目でしっかり確認するまで存続し続けます。残念ながら、勝手には消えてくれないものです。
「大丈夫」とムリやり自分に言い聞かせたときは、一時的には小さくなりますが、完全に退治できたわけではありません。
ふとしたことで思い出したときに、再び大きくなって現れます。大きくなったり小さくなったり……、放置したままでは消えてなくなることはありません。
結局のところ、それがなくなるのは、自らの目で見てしっかり確認したときだけです。「電気を消した(ガスの元栓を締めた/水を止めた)かな?」と気になるのなら、面倒でも家に戻って、自分で確認してようやく、いなくなってくれます。
そのとき電気がついていなければ(ガスの元栓が締められていれば/水を止めていれば)、あなたはホッとひと安心します。あなたにまとわりついていた、その気になることはどこかへ消えて、もう戻ってはきません。
気になることがなくなれば、その日のあなたは、なんの心配もなく過ごすことができます。仕事や勉強に集中することができるので、はるかに成果を挙げられるようになります。