知識やスキルは、基本的に積み上げていくものです。覚えれば覚えるほど、またやればやるほど、自分の中に蓄積されていきます。
1年間コツコツとやっていけば、1年後にはその身につけたものがかなり高く積み上がっています。そうして毎年毎年積み上げていくと、自分の中に微動だにしない、確固たるものになっていきます。
その蓄積があれば、どんな事態に直面しても、慌てたり怯んだりすることがありません。逆境に陥ったときでも、「大丈夫。うまくいくよ」と自信を持って乗り切ることができます。
その知識やスキルは、自分の中に「高く積み上げていればいい」というものでもありません。積み上げるだけでは、一種の自己満足。せっかく身につけたものを「お蔵入り」させることになります。
それは、本当にもったいないことです。「ムダだ」とは言いませんが、考え直したほうがいいです。
自分の中に後生大事にしまっておくのは、知識やスキルにとっても不本意なことです。せっかく身につけたのですから、ドンドン活かしていくべきです。
知識やスキルにとっても、身につけてくれたことを感謝しています。また苦労して身につけてくれたあなたの「役に立ちたい」と思ってもいます。
役に立つのが、知識やスキルの本望。そう言っても、過言ではありません。
身につけたものを活かすこと。それは、あなたにとっても、また知識やスキルにとっても喜ばしいことなのです。
活かすにはどうすればいいのかと言うと、実際に日常生活や仕事で使っていくこと。
覚えたものをすぐに試す。これまでのやり方にプラスアルファとして取り入れる。「こういうやり方もあるよ」と、手本として示す――。
そんなささやかな取り組みを日ごろから行っていると、身につけたものを活かせるようになります。それによって、さらに自分自身のできることが増え、また活躍するフィールドが広がっていきます。
積み上げてきたものを活かす――。それは、あなた自身、また知識やスキル双方にとってWIN-WINになることです。