「あなたは創意工夫するほうですか?」
こんなふうに聞かれたら、とまどう人もいるかもしれません。「YES/NO」のどちらを答えるかは、あなたの自由です。
もしあなたが「NO」と答えたとしたら、おそらく順風満帆の人生を送ってきたのではないでしょうか。今後もそれが続くことを願っています。
反対に、もしあなたが「YES」と答えたとしたら、順風満帆とはほど遠い人生を送ってきたのではないでしょうか。でも、大丈夫。それはそれで喜ばしいことです。
こんなことを言うと、「工夫しないほうがいいのですか?」と思う人もいそうです。その答えは、「NO」です。
工夫は「しない」より「する」ほうがいいに決まっています。すればするほど、状況は改善されるし、人生もプラスの方向に向かっていきます。
そうであれば、「工夫をしない人のほうが順風満帆の人生を送るのはおかしい」と思うのは、自然な感情です。とは言え、ひと筋縄ではいかないところが、人生の面白いところです。
工夫とは、往々にしてうまくいっていないときにするものです。困ったときに「これはどうすればいいのだろう?」「ここをもうちょっと変えてみよう」と思って、あれこれ取り組むことになります。
問題や克服すべき課題が目の前にあるから、人は創意工夫します。何も問題や課題がないときには、「これを変えてみよう」とか思うことがまずありません。
うまくいっているときは、たいていその順調にいっているやり方を踏襲します。創意工夫をする気がゼロ。
逆説的ですが、工夫をしなければならないのは、問題や課題がたくさんあるということ。問題や課題に恵まれているから、創意工夫をしていきます。
工夫をたくさんする人は、問題や課題を1つ1つ克服してきた人です。
やや大げさに言えば、波乱万丈の人生を歩んできたに違いありません。
それでもいいではないですか。あなたは創意工夫ができる人なのですから……。
これからの人生において、問題や課題に恵まれても、創意工夫をすれば克服できます。
その人生は、そんなに悪いものではないはずです。楽しみもたくさんあります。