「この人は、伸びるのかな。それとも芽が出ずに終わるかな?」
クライアントの担当者が変わったときや、転職してきた人に初めて接したとき、こんなふうに相手の実力を見定めようとします。いい/悪いは別にして、このようにマウントしたくなるのは、人情です。
確かに「はしたない」ところがありますが、自分が逆の立場に立ったら、同じことをされています。結局は、「おあいこ」です。
相手の実力を判定するにしても、見るべきポイントが分かっていなければできないことです。好き嫌いとか、「なんとなく」といったフィーリングで判定してしまったら、逆に失礼です。
そのポイントはどこにあるのかと言うと、「姿勢」です。姿勢には、その人の将来性がハッキリ表れます。それは、2種類あります。
1つは、文字どおりのもの。立っているときでも座っているときでも、あごを引き背筋を伸ばしているのが、姿勢がいいということ。
姿勢がいいと、呼吸が深くなり、体全体に酸素が行き渡りやすくなります。疲れにくく、アタマもしっかり働くので、成果を出しやすくなります。
もう1つは、仕事に対する姿勢。言い換えれば、真摯か、それともいいかげんかということ。
どんなことにも前向きに、かつ楽しみながら取り組んでいくことが、仕事でのあるべき姿勢です。これは、一緒に仕事をするまでもなく、話しぶりに顕著に表れます。
ほんの数分、話をしているだけでも、仕事そのものを選り好みしたり、やる気にムラがあったりするようでは、その人の仕事に対する姿勢には疑問符がつきます。「そんな短時間でも?」と、いぶかる人もいそうですが、ハッキリ分かります。
一事が万事。仕事に対する姿勢が真摯か、いいかげんかは、ささいなことにも出てしまいます。むしろささいなことは取り繕うとはしないので、実態がよりハッキリ出てしまうとも言えます。
伸びるか伸びないかは、姿勢にハッキリ表れます。相手の姿勢を見れば、その人の将来性が手に取るように分かってしまいます。
それは、相手から見た自分自身にも言えることです。そう考えると、姿勢を疎かにできなくなります。