どんなことにも、締め切りがあります。それは、人生全般について回ります。
そのすべてを決められた期日以内にちゃんとできるかと言うと、正直に「ハイ」と言うのをためらってしまいます。もし「私はできます」と胸を張って言える人がいるとしたら、素直に敬意を表します。
締め切りは、守るべきものです。「守る」に越したことはないし、もしできなければペナルティーを課せられる恐れもあります。
もっとも、ペナルティーを回避するために締め切りを守るのも、本末転倒。それでは「早いだけが取り柄」になりかねません。
クオリティーが伴わなければ、せっかくやったことの価値をゼロにしてしまいます。結局のところ、内容を伴いながら、締め切りをしっかり守っていくしかありません。
「それができれば苦労はしないよ……」
説教臭く言うと、こんなことをつぶやく人もいそうです。締め切りやデッドラインを守りながら、クオリティーを上げようとしているのですから、その苦労はムダにはなりません。
それでもまだできずにいるのは、事実です。それを果たす方法の1つは、共通のフォーマットをつくっておくこと。
これができていれば、ムダも省けて、なおかつモレやヌケがなくなります。仕事のスピードが格段にアップするだけでなく、クオリティーもしっかり満たします。
企画書にしろ、稟議書にしろ、あるいはプレゼンの資料にしろ、必要事項はほぼ決まっています。
それをきちんと掲載する共通のフォーマットができていれば、あとは個別のケースに対応すればいいだけです。
共通する必要事項は、商品・サービスなら品番や機能、価格、注意事項や連絡先など。これらのフォーマットを造っていれば、いちいち新たにつくる必要がありません。その比率は3割から4割ほど。
これをデフォルトにしておけば、残りの6割から7割をやれば、企画書/稟議書/プレゼンの資料は完成します。これだけでも相当な時間を短縮できます。
共通化できることは可能な限りフォーマット化していく――。これは、誰もができる締め切りを守る方法です。