「茶柱が立っている。なんかいいことがありそう……」
こんな経験を1度ならずした人は多いのではないでしょうか。もしかしたら、あなたが、今、実際に体験しているのかもしれません。
「茶柱が立つと縁起がいい」と、よく言われます。その真偽のほどは、なんとも言えません。
それでも見逃せない事柄が、1つあります。茶柱が立っているかどうかではありません。もっと本質的なことです。
それは、「お茶をじっくり味わう」こと。こちらのほうが、茶柱が立っていることよりもずっと大事なことです。
せっかく茶柱が立っているのに、「忙しい」からと言って、気づかずに慌てて飲むようなら、いいことが起こるとはとても思えません。少なくともその予感は、ゼロ。
茶柱が立っているかどうかは、些末なことです。味わうためにお茶を淹れたら、たまたま茶柱が立っていただけのこと。
じっくり味わおうと思うから、茶柱が立っていることに気づきます。そういう人は、「忙しくない人」「ヒマな人」かと言うと、明確に異なります。
茶柱が立っていることに気づき、じっくりお茶を味わえる人ーー。それは、「ココロに余裕がある人」です。
「いいことがありそう」「いいことがある」……
こんなふうに思えるのは、ココロに余裕がある人です。そういう人は、どんなに忙しくても、お茶をじっくり味わうし、茶柱を見つけることもできます。
実際に何気ないことにもよく気づくし、ほかの人が見逃してしまうような、ささいな変化にも敏感です。それは、「ココロに余裕がある」からーー。
ココロに余裕があると、ちょっとしたことでも「いいこと」だと、とらえるようになります。実際に行動に移すから、本当に「いいこと」が起こります。
逆に、ココロに余裕がない人は、いいことの予兆があっても気づくことができません。せっかくのいいことをみすみす見逃してしまいがちです。
茶柱が立つから、いいことが起こるのではありません。ココロの余裕がある人が、「いいこと」を引き寄せているのです。