仕事に限らず、生きていくうえで人とのかかわりは絶対に欠かすことができません。いい/悪いは別にして、「持ちつ持たれつ」あるいは「ギブ・アンド・テイク」で、世の中は成り立っています。
誰かが困っていたり協力してもらいたがったりしていたら、役に立とうとするのは当然のこと。そこには、好き嫌いや向き不向き、ソントクなどが介在する余地はありません。
「できることはなんでもやりますよ」
そういう気持ちで相手とかかわり合いたいものです。相手にすれば、あなたが一緒に取り組んでくれれば、「鬼に金棒」です。
現実的なことを言えば、こちらも予定が入っていたり、すぐに駆けつけたりすることはできないかもしれません。往々にしてこちらの身動きがとれそうもないときに、そういう要請が来たりするものです。
それでも「今は手が離せないから」と言って、相手をムゲに扱ったりするのは、避けるべきです。自分自身がそのときできる範囲の中で、持っている力をすべて惜しみなく投入していきます。
相手にすれば、あなたのその行動が「力」になります。あなたが駆けつけてきてくれたこと自体が、力です。
1時間でも、いいえ、30分でもいいから、あなたが必死に取り組んでくれることが、相手の喜びです。それが、相手にとって「勇気」「元気」「やる気」の源になっていきます。
全力を尽くしたとしても、あなた自身に直接のメリットはないかもしれません。だからと言って、「何もしない」のは、さびしすぎます。
たとえ30分でもその人のために全力で何かをしたとしたら、少なくとも相手には、有形無形のプラスが働いています。のみならず、あなた自身は成長のタネをもらったと同じ。いつになるかは分かりませんが、まったく予期せぬところで芽が出て花を咲かせることになるはずです。
誰かのために持っている力をすべて出すのは、結局は自分自身のため。快く取り組みたいものです。