あなたという人は、世界で1人しかいません。それは、地球上のどこを探しても、
代わりはいないということ。そんなかけがえのない、貴重な存在である自分自身に、あなたは向き合っているでしょうか。
身の回りの誰かのことなら熱心に世話を焼いて、自分のことはいつもあと回し……。あなた自身がそういう人だとしても、それは生き方の問題。自分自身に向き合うのとは、また別の話です。
自分に向き合うとは、対話するということ。自分自身がどんなことを求めて、何をしたいのか、またどう生きていきたいのかを、あなた自身が正面から問い質して、しっかり把握することです。
「あなたは本当にそれがやりたいの?」「それが失敗しても後悔しないでいられる?」「目指す方向はそっちでいいの?」「10年後には、どうなっていたいの?」……
そういったことを、あるときは無二の親友として、またあるときはカウンセラーのように、あなた自身が自分自身に聞いていきます。あなた自身、把握していることもあれば、できていないこともあるかもしれません。
忙しいときは、目の前のことに追われてしまって、自分自身に向き合うことを疎かにしがちです。うまくいかないことが続くと、何をするのも億劫になって、自分自身に向き合うことを敬遠しがちです。
意識しなければ、ついついやらなくなってしまうこと……。それが、自分自身と向き合うことです。
自分自身と対話することには、気恥ずかしさもあります。四六時中接しているから、「よく分かっている」と思いがちですが、それは錯覚。知らないでいることは、想像以上に多いものです。
1日のうちに1分でも2分でもいいから、自分自身と対話する時間を持つと、「今のあなた」が分かってきます。まだ知らないでいたことに気づくかもしれません。
本当は何がやりたいのか。失敗しても後悔しないことは何か。目指す方向はどっちなのか。10年後にはどうなっていたいのか……。
それらは、自分自身と対話するから見えてきます。自分自身と対話しない限り、望んでもいない人生を生きることになりかねません。