日本人が最も好きな花と言ってもいい桜――。３月から５月にかけて、桜前線の北上とともに日本各地で満開の花を楽しむことができます。
咲くのは、１年に１度。ほんの数日という短い間ですが、その美しさで人々を魅了し、また楽しませてくれます。
散ってしまえば、また翌年になるまでその美しい花を見ることはできません。それはさびしいことですが、逆に言えば、１年に１度だけしか満開になった輝きを見ることができないと分かっているから、その美しさを堪能しようとします。
満開とは、花がその輝くほどの美しさを露にすること。それは、美しさのピーク。１年に１度の花もあれば、なかには数十年に１度というものもあります。
人間で言えば、持っている能力を全面的に発揮すること。それは、能力のピークとも言えます。満開とは、その人のよさが最大限発揮されることです。
世の中には、桜のように毎年、満開になる人もいます。あるいは何十年に１度、忘れたころに満開になるような人もいます。
人間が持っている能力は、人それぞれ。たとえ同じ能力を持っていても、人によって、また環境によって、その活かし方は変わってきます。
環境に恵まれれば、コンスタントに能力を開花できるようになるものです。このタイプは、毎年のように満開になる人。
取り組むものごとによっては、コンスタントに能力を開花するのが難しい人もいます。このタイプは、何年に１回とか何十年に１回しか満開になることができない可能性が高いです。
コンスタントのほうがよくて、何年に１回しか満開になれないのは価値がないということではありません。どちらもそれぞれの能力を活かそうとしています。
ただピークを迎える頻度が異なるだけです。多いに越したことはないですが、少ないからと言って、恥じる必要はありません。
両者に共通することを言えば、ピークは何度も迎えられること。１回で終わりではなく、寿命が続く限り、何回もあります。誰もが何回でも満開になることができます。
あなたには、人生で何回のピークがあるでしょうか。今度、満開になるのはいつですか？
