顧客に満足してもらうことは、ビジネスにおける「ゴール」ではありません。それは、あくまでも「スタート」です。スタートラインのはるか手前と言ってもいいです。
商品・サービスを購入してくれた顧客が満足してくれなければ、「次」がありません。満足してもらうことは最低のラインで、そこから顧客と継続的な関係性に発展するかどうかが決まります。
どんな業界であれ、顧客満足を得るのは、できて当たり前のことです。どうすればいいのかと言うと、商品・サービスを通じて顧客にとってベストな提案や解決策を提示すること。それが、顧客に満足してもらうことにつながります。
「この商品・サービスは、こういう使い方をするといいですよ」「お客様が考えているライフスタイルを実現するためには、この商品・サービスが最適です」……
こんなふうに求めていることを顧客の立場に立って提案し、「それがいい」と納得してもらえれば、商品・サービスを購入する決め手になります。金額的に高かったとしても、「買ってよかった」と顧客に満足してもらえます。
「そういうことはやっていないんです」「うちではちょっと厳しいですね」……
顧客の要望したことに対して、そういう言葉が出るのは、満足してもらおうという気がない証拠。それは、自分たちの利害を第一に考えているから。
顧客をたんに「利用者」くらいにしか見ていないということです。これでは、顧客に満足してもらえるはずがありません。
顧客は、商品・サービスを提供する側にそれほど過剰な要求をしないものです。ただ商品・サービスを提供する人が、ちょっとでも役に立つ提案や解決策を提示してくれることを求めています。
それなのに提供する側にとってベスト、顧客にはベターやグッドな提案や解決策を提示しているところが多すぎます。それで「顧客が満足してくれている」と勝手に思い込んでいます。
ほんのちょっとでもいいから、顧客の役に立つ提案や解決策を提示していく――。それが、顧客に満足してもらうスタートラインに立つことです。
そこから始めて、商品・サービスを提供する側が通常はやらないこと、ときには採算を度外視することもやると、顧客はきっと満足してくれます。「自分たちのことを真剣に考えてくれているんだ」と実感するから……。
(朝の独り言☆)
私は、古典的な本を読むのが好きで、良く学びました。特に論語から学ぶことには価値があります。例えば、孔子の曰く、君子に九思あり。<視るには明を思い、聴くには聡を思い、色には温を思い、貌には恭を思い、言には忠を思い、事には敬を思い、疑わしきには問いを思い、忿りには難を思い、得るを見ては義を思う>
(君子には9つの思うことがある。見る時にははっきり見たいと思い、聞く時には細かく聞き取りたいと思い、顔つきは穏やかでありたいと思い、姿は恭しくありたいと思い、言葉は誠実でありたいと思い、仕事には慎重でありたいと思い、疑わしいことには問うことを思い、怒りには後の面倒を思い、利得を前にした時は道義を思う)
皆さんは、論語を学ばれたことありますか。是非、一度、本を読まれることをお勧めします。