ミスをゼロにするのは、根本的に不可能です。それなのに「ミスをするな」「ミスをしたらペナルティーだ」と、自分を棚に上げて部下に言う上司がいまだにいます。
このタイプは、自分は平気で間違いやエラーをするくせに、部下にはノーミスを強要します。あなたの上司がこういう人だとしたら、同情を禁じ得ません。
部下に「ミスをしてはいけない」と言うのは、時代錯誤です。またパワハラにもなりかねません。その理由は2つ。
1つは、「ミスをしてはいけない」と思うと、部下がかえってガチガチになって、しなくてもいいミスをする羽目になるから。
上司の「ミスをするな」は、部下にとってプレッシャー以外の何ものでもありません。プレッシャーがミスを誘発することは多く、「してはいけない」と言っている上司のほとんどはそのことを知らずにいます。
もう1つは、実際にミスをした部下が隠蔽しようとするから。日ごろから上司が「ミスをするな」と言っていると、部下は自分が何かをしでかしたときにそれを報告できなくなります。
あったミスをなかったことにするための工作をして「問題ありません」と、上司に虚偽の報告をします。「知らぬは上司ばかりなり」になりかねません(実際に発覚したときは、大きな不祥事なっていることもあり得ます)。
そうだとすれば、ゼロにするのは不可能なのですから、上司とすればむしろ「ある」ことを前提にしたほうがいいです。
最初から「ミスはするもの」「気をつけていても、必ずしてしまう」と思っていれば、部下はプレッシャーから解放されてミスが減っていくものです
こう言うと、「余計にミスが多くなる」とか「いいかげんにやることになる」という懸念を持つ上司もいそうですが、完全な杞憂です。
あることを前提にするのは、ミスを「していい」ということとは違います。そのほうが部下も仕事に取り組みやすく、またどんなことにもチャレンジしやすくなります。
実際にミスをするのは恥ずかしいものですから、誰もがしたくはありません。それでもしてしまった場合は、すぐにリカバリーすればいいのだけのこと。すぐにミスに対応して改善すれば「雨降って地固まる」で、むしろ以前より強固なシステムがつくられることもあり得ます。
その意味では、「しない」ことに全精力を傾けるのは得策ではありません。「ある」ことを前提にして、「したあとの対応」に全精力を傾けたほうが、うまくいくものです。
(朝の独り言☆)
先日、マナーについて書きましたら好評でしたので、僕自身も気を付けていることをお伝えします。
「お造り」の正しい食べる順番
別名「向付け」とも言われるお刺身の盛り合わせ・お造りは、盛り付けを崩さないのがポイントになります。
左側から、または淡泊なものから食べていきます。
小皿の醤油にワサビをといて使いたいところですが、もともとワサビなどの薬味は毒消しとして用いられたもの。また、風味を活かすためにお刺身にワサビを乗せてから醤油を付ける方が良いでしょう。見た目にも美しい食べ方になります。
ぜひ知っておいて下さい。