仕事で得る報酬の多寡は、需要と供給によって決まる……。もし本当にそう思っているとしたら、「報酬の本質を知らない」に等しいです。
報酬が決まる要素は、もっと別のところにあります。多くの人が知らずにいますが、報酬とは次の3つで成り立っています。
1つ目が、成長。その仕事をすることで自分自身が成長できる余地があるとすれば、それを報酬と見なすべきです。
仕事を通じて得られる成長も、立派な報酬です。これは目に見えないものなので、多くの人は報酬だとも思っていないことが多いですが、かなりの部分を占めていることは指摘しておかなければなりません。
2つ目が、貢献。その仕事をすることで自分自身が誰か、または何かに貢献できているとすれば、それも間違いなく報酬と言えます。
仕事を通じて得られる貢献も、成長と同様です。これは喜んでくれる人がいるので目に見えやすいですが、報酬だと思っていない人がたくさんいるのも事実です。これも、かなり多くの部分を占めていることは否めません。
3つ目が、文字どおりのギャランティー。その仕事をすることで自分自身がもらえる金額は報酬そのものです。
おそらく仕事において「ギャランティーだけが報酬」だと思っている人がほとんどです。
受注するほうにすれば、ここだけに目がいきがちですが、それだけを目的にするのはあまりにも短期的視点にとらわれています。
むしろ成長と貢献に重点を置いたほうが、長い目で見ると、得られる報酬は多くなっていきます。
報酬とは、成長・貢献・ギャランティーのバランス。これが、多くの人が知らないでいる報酬の本質です。この3つがバランスよく織り込まれている報酬をもらえると、受注するほう、発注するほうの双方にとって、WIN-WINになります。
この3つは、いずれかがゼロになったとしたら、絶対によくありません。成長・貢献・ギャランティーが5:5:0だとしたら、発注するほうに搾取されています。0:0:10だとしたら、当面はいいとしても将来性はゼロです。
3つのバランスをうまくとった報酬をもらうようにする――。それは、今の自分、なおかつ将来の自分にとっても好ましいことです。
(朝の独り言☆)
著者の岡崎さんから「お金に困らない人が学んでいること」すばる舎:新刊の献本をして頂きました。来月対談しますので、是非 ご覧ください。本の内容で、専門以外の学びをすることの大切さが書かれていましたが、本当にそのように思います。私自身、歯科医師としての勉強もかなりしましたが、専門以外の自己啓発やマーケティング、マネジメント、リーダーシップ…。本当に他の勉強をしてきたことが 医療に物凄く活かされています。確かに、情熱と時間は必要です。しかし、それ以上にもたらされる価値が大きいので、仕事だけでなく人生も楽しくなります。是非、専門以外の学びにもフォーカスしてください。