実績もないし、十分な実力もまだない……。こういう段階は、誰もが通っています。最初から実績も実力もある人など、1人もいません。
それらは、自分自身で1つ1つ積み上げていくもの。どれだけの時間がかかるかは、人それぞれ。また取り組むものごとにもよります。
実績と実力については、多くの人が知らないでいることがあります。それは、どちらが先なのかということ。
実績を積むのが先か、それとも実力をつけるのが先か……。まるでニワトリと卵のような関係ですが、どちらが先かを議論すると、「まずは実績を積むことです」「いやいや、実力をつけてからだよ」と、意見が真っ二つに割れそうです。
先に答えを言うと、同時です。と言うより、同時に積み上がっていくものです。それは、あることをしていけばという条件つきなのですが……。
その条件とは、自分が「やりたい」と思っているものの、その時点ではレベルが高いことに取り組むこと。いわゆる「身に余る」ことです。
実績も実力もまだ十分ではない人が、すでにそれらを満たした人がやるようなことに果敢に挑戦していくと、一気に積み上げることができます。
とは言え、いきなりその身に余ることをしても、うまくいくはずがありません。無謀なチャレンジをすれば、大ケガする危険性が伴います。
取り組むのであれば、レベルが上のことに挑んでもダメージが少なくて済む基礎体力をつけてから。
コツコツやっていって、自分でも「多少の傷を負っても、すぐに回復できるな」と思えるようになったら、果敢に「やりたい」と思っているものの、その時点ではレベルが高いことに取り組んでいきます。
うまくいけば、一気に実績も実力も積み上げることができます。もしうまくいかなかったとしても、基礎体力がついているので大ケガをしないし、ムダにはなりません。
ケアをして復調したら、失敗を活かして再チャレンジしていきます。その再チャレンジでうまくいけば、実績と実力を同時に積み上げることができます。
まずは実績をつくる。あるいは地道に実力をつける……。こういう考え方は不毛。両方同時に手に入るのですから、そのときが来たら、果敢にチャレンジするのみ。
実績と実力は、密接不可分。気づいている人は少ないですが、同時に得られます。
(朝の独り言☆)
最近は 中村天風先生の本づくりが中心で、先生の過去の音声記録や書籍から言葉をとり、その言葉をより分かりやすく解説することをしています。多くの成功者の指南役として名高い天風先生ですが、繰り返し大切なことを事例など変えて伝えていらっしゃいます。時代を超え多くの人に影響を与えてきた先生の金言を より分かりやすく自分自身の学びや体験を通じて伝わる本にしたいと思っています。楽しみに、身近に常にそばにおいて読み返してもらえる本にしたいと思っています。