「それはうちもやったけど、失敗したよ。やってもうまくいかないよ。ダメダメ」
上司に自分がやりたい事業の提案をしてみたものの、こんなふうにケンもホロロに言い返されてしまった……。そんな経験をしたことは、誰にでもあるはずです。
確かに提案した事業は、同業他社を含めても過去にやって成功した事例がありません。いわゆる失敗案件なので、この上司に限らず、多くの人が「やってもうまくいかない」と思っています。
もっとも、過去に「うまくいかなかった」からと言って、これからも同じかどうかはなんとも言えないところです。取り組む事業が人々の役に立つことを前提にしていますが、うまくいくことは十分にあり得ます。
その前に、なぜうまくいかなかったのかという「失敗の検証」をすべきです。過去に誰かがやったことがある失敗には、実は多くの人が「これはヒットする」という思惑があります。
そのほとんどにおいて、商品・サービスそのものがよくなかったということはまれです。それなのになぜうまくいかなかったのと言うと、原因は2つ。
1つは売り方がよくなかったから。顧客が商品・サービスを知らなかったり、知っていても興味を持てるような売り方をしていなかったりすれば、当然ながらうまくいきません。コンテンツの世界では、日常茶飯事です。
同業他社を含めて、その商品・サービスが顧客にとって魅力的に映る売り方をしていけば、うまくいく可能性があります。売り方を徹底的に研究しながら、試行錯誤をしていくと、商品・サービスがいいだけに下馬評を覆すことができるかもしれません。
もう1つは、顧客にフィットしていなかった。外国にあるものを日本に持ってくるケースに顕著ですが、日本人に合うようにアレンジしなければ、やはりうまくいきません。
もともとの商品・サービスがいいのであれば、日本人に合うようにうまくアレンジできるかどうかが、カギになります。
過去にうまくいかなかったのは、事実。それが未来永劫続くわけでもありません。その失敗を今日の成功に変えられるかどうかは、まさに取り組む人にかかっています。
商品・サービスが顧客に魅力的に映る売り方をする。顧客にフィットするように、商品・サービスをアレンジする。この2つを徹底すれば、オセロのコマを引っ繰り返すように過去の失敗を今日の成功に変えることができます。
(朝の独り言)
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