栄養バランスのとれた食事をとる。飲酒・喫煙はしない。睡眠をたっぷりとる。適度な運動をする。気心の知れた人たちとコミュニケーションする。生きがいを持つ……。
こうした健康的な生活を送れば、100%とは言えませんが、糖尿病、がん、心臓病、脳梗塞などの恐ろしい病気を予防することはできます。「仕事が中心」だからと言って、あと回しにしていたら、確実にツケが回ります。
また「まだ若いから」と言って無頓着でいると、ある日突然、病魔に襲われて苦しむことにもなりかねません。年齢に関係なく、健康的な生活習慣を取り入れるべきです。
健康は1日にしてならず。今日の健康は、何年、何十年といった行動の蓄積の賜物です。
「健康にいい」と言われる行動の1つ1つは、面白くもなく地味なものです。「健康によくない」と言われる行動のほうが、派手で刺激的。それゆえに「よくない」と分かっている行動に走ってしまう人は、少なくありません。
たとえば、栄養バランスのとれた食事と、高カロリーの食事では、どちらが「おいしい」かと言えば、おそらく後者。毎日ジョギングするのと、車にばかり乗ってほとんど運動しないのとでは、どちらが疲れるのかと言えば、間違いなく前者。
「健康にいい」と言われる行動は、確かに面白くないし、「続けたい」と思えないものです。ただし、そう感じるのは健康的な行動を継続して実践していないから。
地味で面白くなくても「健康にいい」と言われる行動を続けていると、ある日突然、「あれっ?」と思える瞬間がやって来ます。それは、自分自身が健康になっているサイン。心身ともに快適で、大げさに言うと、自分自身が「生まれ変わった」ような感覚になります。
「健康になっている!」と実感できると、それまでやってきた地味で面白くないことが途端に派手で刺激的に映るようになります。
やっていることが「面白い!」と感じられるので、行動がドンドン加速します。健康にいいことばかりをするようになって、心身ともに快適になり、不健康とは無縁の生活になっていきます。
この状態にたどり着くまでには、それ相応の年月を要します。そこまで行くのに時間がかかるから、「健康によくない」と言われる行動をやめずにいる人は、本当に多いです。
その不健康な状態にとどまっている限り、ハッキリ言って、生活習慣病を防ぐのは難しいです。こういう人は得てして、病気になって「健康のありがたみ」を知るタイプです。
何もしないでいて、健康を得られることなどあり得ません。
(朝の独り言)
今週末は 大学講義や学会講演収録を行いました。まだ、リアルに行わないようです。
中村天風先生の本、多くの方から楽しみにしているとのメッセージを頂いています。本当に嬉しいです。天風先生の魅力は、言葉の力です。ただ、少し時代も違うので 今回は私自身の体験を通じて少しでも分かりやすく伝わることを意識しました。天風先生の言葉を解説した本になりますが、一番読みやすい本になったと思いますし、皆さんの心に響く自信があります。早く読んで欲しいのですが、もう少しお待ち下さい。Amazonでは、先行予約できます。