トロやウニ、アワビ……。もし回転寿司店で回ってきたこれらの寿司を取らないでいたら、一巡する間にほかのお客さんに先にとられてしまうのは間違いありません。
人気のネタは、目の前に来たらすぐにとる――。これは、人気のネタを食べるための回転寿司での必勝法です。こう言うと、多くの人が同意してくれそうです。
早い者勝ち――。世の中にそういう側面があることは否定しませんが、すべてでないのも事実。その一方で、回ってきたものを見送ったほうがあとあといいことになるものがあります。それは、「手柄」です。こう言うと、今度は納得するよりビックリする人のほうが多いかもしれません。
手柄とは、功があること。野球で言えば、逆転ホームランを打つようなもの。
当然ながら、打った人はヒーロー/ヒロイン。試合後に真っ先にインタビューを受けます。逆転ホームランを打ったこと自体はスゴイことで、それ自体は否定しませんが、逆転するには直前に塁に出た人がいるのも見逃せない事実です。ランナーがいなければソロホームランで1点止まり。よくて同点で、逆転までには至りません。
そう、手柄を挙げるには、お膳立てが必要。どんなに能力が高くても、たった1人で手柄を挙げることはできません。古今東西を通じて言えることです。
だからこそあなたが中心的な役割を果たして、華々しい成果を上げたとしても、「本当は担当ではない〇〇さんが助っ人として頑張ってくれたからだね」と、手柄を譲るようにします。それもごく自然に、なおかつ具体的な説明をつけながら……。
功を立てたということは、一生懸命頑張った証拠であり、同時に成長した記念碑にもなっています。その時点で多くのものを手にして言うのですから、手柄を譲ったとしても、ソンはしていません。
もっとも、功を立てるごとに誰かに手柄を譲っていくと、周りから「今度こそあなたが受け取るべきだよ」と指摘してくれます。周りの人も、あなたが手柄を譲り続けたことを知っています。手柄を受け取るべき最高のタイミングが来たときには、「誰かに譲るのではなく、ぜひとも手にしてほしい」と思ってもいます。
能力があるのなら、手柄を上げるチャンスは、いくらでもやって来ます。譲り続けているうちに、最高のタイミングと巡り合ったら、そのときこそ手柄を受け取るべきです。あなたには、その資格があります。
(朝の独り言)
今日は、嬉しい連絡がありました。池袋ジュンク堂書店にて文庫本1位になりました。
今回の中村天風先生の本、Amazon1位にもなりましたし、本当に良い流れです。池袋ジュンク堂書店の展開写真も送られて来ましたが、パネルなどの展開もしてくれていて、出版社、書店には感謝でいっぱいです。読者の中には、中村天風先生の本を読んで挫折している人も多く、そのような方から 本当に読みやすく学びがあり感謝します とのメッセージを頂きます。
是非、Amazonで購入された方は、レビューを書いて頂けると嬉しいです。どうか、応援を宜しくお願い致します。