目の前に商品が30個くらい豊富に陳列されているより、3個とか5個しか並んでいないほうが選びやすいし、買いやすい……。心理学的にも、そう言われています。
数え切れないほどのたくさんの中から1つを選ぶのは、比較対照しなければならないので面倒だし、時間がかかります。それに比べて3個から5個しかない中で選ぶのは手間がかからないし、すぐに「これだ!」と決められます。
要は、面倒かそうでないかの違い。つまり、時間と手間さえ惜しまなければ、たとえ100個や1000個の中からでも「これだ!」という1つを選ぶことは可能です。
逆に言うと、3個とか5個の中からしか選べないとすれば、たんに面倒くさがっているだけです。手間を惜しみすぎるのも、それはそれで問題です。
そもそも「選択力」があれば、100個や1000個の中からでも「これだ!」という1つを見つけることができます。しかも時間も手間もかけずに選択できます。
たくさんの中から1つだけを抜き出すことができるのが、選択力。これがあれば、
「こんなのを選ぶんじゃなかった!」「失敗した!」ということもなくなります。
選択力は、生きていくうえで欠かせないものです。それのある/なしは、人生の質と量の両面において大きな違いを生むことになります。
選択力を構成するのは、次の3つ。
1つ1つ説明します。
1つ目が、明確な目的。なんのためにするのかという目的がしっかりしていれば、それに合致しないものは自然に弾かれます。目的があると、「これじゃない」「これは違う」と、不要なものを片っ端から除外できます。
2つ目が、条件の設定。何を選ぶにしても、「これくらいならいい」「これ以上はダメ」という条件があるものです。その条件をかなり細かく設定します。条件が細かければ細かいほど、漏れるものが増えるので、結果として選びやすくなります。
3つ目が、納得できなければ選択しないこと。目的にも合致し細かい条件をクリアしたものこそ、選ぶべきものです。それは、選択力が発揮されたということです。
ただし、「なんとなく違う」という違和感を覚えるなら、「選択しない」という選択をしてもいいです。それも、1つの選択。
選択力を持っていれば、たくさんの中から「これだ!」というふさわしいものを手に入れることができます。それは、仕事・プライベートを問わず、言えることです。
(朝の独り言)
京セラ稲盛和夫名誉会長が亡くなられたというニュースがありました。私は京セラさんとは インプラントを通じてお付き合いが深く、会社の方から稲盛会長の話をたくさん聞いていました。社員からも尊敬される素晴らしい方とのことでした。松下幸之助さん、本田宗一郎さん、そして、稲盛和夫さん。世界に誇る素晴らしい経営者がまた一人亡くなられたことは、とても残念に思います。三人ともに 経営者だけでなく、人としての生き方、在り方を伝授して下さってたことです。私も稲盛和夫さんの本、講和収録オーディオ、実際に講演も聞かせて頂きました。色々な教えを心にしっかり刻み、これからの人生に役立てたく思います。