キャリアが浅いのに、適任者がいないために、大役を任されえることになった……。
人生においては、そんな「ムリゲー」とも言える場面に遭遇することがあります。
自分では「できるわけない」「うまくいかない」と思っているし、ポジティブになれる要素はゼロ。当然、不安が100%。
こういうとき不安を隠そうとする人がいますが、賢明ではありません。むしろ周りにハッキリ言ったほうがいいです。もちろん、隠したくなる気持ちは理解できます。
1つには、「恥ずかしい」から。「こんなことで不安になるのか?」と周りから思われたくないから、ムリにでも「なんでもないフリ」をしてしまいます。
もう1つには、「心配をかけたくない」から。「彼/彼女は大丈夫かな?」と、心配をかけさせたたくないという一種の「気遣い」から、万全の状態を装います。
キャリアが浅いとは言え、「周りの足を引っ張りたくない」から、本人は不安を抱えながらもなんとか結果を出そうとしています。その心意気は立派ですが、いつまでも不安を隠せるものではありません。
周りからは「不安でいっぱい」なのが、手にとるように分かります。役者でもないのに、不安を隠すのは不可能。すでに周りには「バレバレ」です。
不安のまま任された大役をやっても、うまくいくわけがありません。そのことは、経験もキャリアもある周りの人たちのほうがよく知っています。
周りの人たちも「この仕事を任されて気の毒だな」と、半ば同情しています。同時に、「フォローできることはなんでもしよう」という思いを持っています。
そうです、正直に「不安だ」と言ってくれたほうが、周りもやりやすいということ。経験を通じて、「不安なときはこうするといいよ」というアドバイスもしてくれます。
もしこのキャリアが浅い彼女/彼が「大丈夫です」なんて自分を偽ってしまうと、アドバイスもフォローもしにくくなります。それは不安を解消せずに大役をやることを意味するので、うまくいかない確率をグーンと高めてしまいます。結果として、不本意にも周りの足を引っ張ることにつながりかねません。
「不安」なのは悪いことではないのですから、正直に伝えたほうがいいです。「彼/彼女は不安なんだな」と分かると、周りがフォローしやすくなります。「不安だ」と伝えるのは、周りのためでもあります。
(朝の独り言☆)
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