「お大事に」「お元気で」「ご自愛のほどを」……
こうした相手を気遣う言葉を言ったり言われたりするのは、日常茶飯事。やや慣例化、虚礼化しすぎている面もありますが、それでもこうした言葉が日常生活の中で交わされるのはいいものです。何よりいいのは、ほんのひと言で済む点です。
「暑い日が続いていますし、年齢が年齢だけにムリもできませんから、熱中症にならないように注意しないといけませんね。水分はこまめに摂るように。気持ちが若いつもりでも、カラダは正直ですから。健康第一で、くれぐれもご自愛してくださいね」
他意はなくとも、いくら親しい人からこんなことを言われたらイヤになってしまいます。実際に言ったら、「そんなことは分かっているから、いちいち言わなくていい」と、相手に逆ギレされかねません。
細かいことを言えばキリがないので、簡素化してひと言にまとめてしまったのが、「お大事に(お元気で/ご自愛を)」です。ひと言なので、言われたほうも素直に受け取ることができます。言うほうも短くて便利。
言うほうも言われるほうも、気兼ねがない。そうした利点があるから、いつまでもこれらの言葉は残っているし、これからも言われ続けるはずです。
「短いから、思いが足りない」ということは、ありません。むしろ「短くしているから、伝わりやすい」と言えます。
もしこうした言葉を面倒や迷惑に感じる人がいるとしたら、とても残念なことです。
こうした言葉を煙たがる人は、込められた「思い」に気づいていません。このたったひと言を面倒がる人は、相手に対する配慮が足りなすぎます。
言うほうは、少ない言葉に相手への思いをきちんと込めています。言われたほうは、たとえ短くても言葉以上の思いを相手からしっかり受け取っています。
「お大事に(お元気で/ご自愛を)」は、いつでもどこでもどんなときでも使える言葉です。いつまでも残しておくべき言葉です。
どんな人にも使える言葉であり、たったひと言で済むのですから、積極的に使ったほうがいいです。もし言われたら「お互いに」「ありがとう」と返すのが、好ましいです。
そういう言葉の交換があるとしたら、言ったほう、言われたほうの双方に、相手への配慮がある証拠です。
(朝の独り言)
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