2016.12.2.

【“ほんの少しの芸術性”が仕事と人生に繊細さを生む】

(新刊『効率がすべて』6章「結局、環境によって達成の速さ、成果の大きさが決まる」より)
一流の人とは、ある道の専門性に優れていることはもちろん、人間力にも優れていると言えます。人間性が高い人は、芸術性を自分の中に持っています。繊細さや独自性は芸術性の中にこそ隠されているからです。
ニューヨーク大学に、私の臨床をまとめた論文を提出したことがあります。そのとき、ある画家の人を紹介してもらう機会があったので、その論文を見てもらって感じたことを絵に描いてもらうことにしました。
その絵が完成したときに、その人にこの絵にこめられた意味を尋ねてみました。
私の分厚い論文をよく読み込んでいて、必要に応じて図書館に行って解剖の勉強もしながら絵を仕上げたのだそうです。
その絵の中にどういう意味があるのかを説明してもらったときに、科学の要素を芸術の中にすごくうまく溶け込ませているなと感心しました。
色の使い方、線の引き方、書かれているもののモチーフも含めて、すべて私の論文内容とつながっていたのです。これには本当に驚きました。
この人に絵を描いてもらい、お話をさせていただいたことで、物事を見る力が繊細になりましたし、芸術性を自分の仕事に生かすことを考えるようにもなりました。
このように、一見自分とは全く関係のない芸術の世界で生きる人々と接することで、今まで見たことのない世界を見ることができ、取り入れていくことができ、人間力が磨かれていきます。
そして、その人間力は、必ず自分の仕事、人生に生かされていくのです。ニューヨーク大学に、私の臨床をまとめた論文を提出したことがあります。そのとき、ある画家の人を紹介してもらう機会があったので、その論文を見てもらって感じたことを絵に描いてもらうことにしました。
その絵が完成したときに、その人にこの絵にこめられた意味を尋ねてみました。
私の分厚い論文をよく読み込んでいて、必要に応じて図書館に行って解剖の勉強もしながら絵を仕上げたのだそうです。
その絵の中にどういう意味があるのかを説明してもらったときに、科学の要素を芸術の中にすごくうまく溶け込ませているなと感心しました。
色の使い方、線の引き方、書かれているもののモチーフも含めて、すべて私の論文内容とつながっていたのです。これには本当に驚きました。
この人に絵を描いてもらい、お話をさせていただいたことで、物事を見る力が繊細になりましたし、芸術性を自分の仕事に生かすことを考えるようにもなりました。
このように、一見自分とは全く関係のない芸術の世界で生きる人々と接することで、今まで見たことのない世界を見ることができ、取り入れていくことができ、人間力が磨かれていきます。
そして、その人間力は、必ず自分の仕事、人生に生かされていくのです。