「あなたは、あり得ないことをを追求していますか?」
こんなふうに聞かれると、とまどう人もいそうです。そもそもあり得ないことを追求するなんて、その方法も分からないのですから、それも当然です。
一般的に、「あり得ない」とされるのは、両立し得ないものを同時に存在させようとすることです。なかにはそのあり得ないことを同時に成立させたりするケースがあります。
その代表例が、大谷翔平選手です。ピッチャーとバッターを同時にこなすという、およそあり得ないことを両立させて、実際に日本で成功し、アメリカでもうまくいく可能性が高まっています。
ピッチャーとバッターの二刀流は、高度化したプロ野球では、「あり得ない」と思われたことです。もっとも、それは同時追求しようとする人がいなかっただけのこと。
ピッチャーとバッターを同時にこなすのは、「あり得ない」と思っていた人がたくさんいたにすぎません。
実際にやってみたら、大谷選手の能力の高さはあるにしても、あり得ないことではなかった……。大谷選手は、「あり得ない」を追求し克服したことになります。
あり得ないことを追求するのは、確かに大変です。既存の枠組みで対処するのは、かなり難しいです。ちなみに、既存の枠組みは、従来の考え方や価値観、常識で成り立っています。
克服するには、既存の枠組みをはるかに超えるものを編み出さなければなりません。それを編み出せれば、ブレイクスルーが起こります。
そう、あり得ないことを実現させるには、既存の枠組みを壊して、なおかつ新しい枠組みをつくらなければなりません。
多くの人は、壊すのもまたつくるのも面倒くさくて、やろうともしないのが現実です。それゆえにいつまでもあり得ないままなのですが……。
あり得ないことが本当に実現できないことなのかどうかは分かりません。それを証明するのは、既存の枠組みを壊して、新しくつくり直そうとした人だけ。
1つ言えるのは、既存の枠組みを壊して、新しくつくる人が、いつの時代も世の中を変えること。それは、スポーツでもビジネスでも共通して言えます。