何かを始めようとするとき、それが新しいことであれば、結果がどうなるかは事前には分からないものです。
経験したことなら「たぶんこうなる」という予測がつきますが、未経験のことならば、それすらも難しくなります。
ともかくやってみなければ、結果がどうなるかは分かりません。うまくいくかもしれないし、もちろん、うまくいかないこともあり得ます。
単純に言ってしまえば、その確率は50%ずつ。うまくいく確率が50%なら、「やってみよう」と思う人は多そうですが、どうなるか分からないから、やらないで済ましてしまう人も、思いのほか多いようです。
こういう人は「絶対にうまくいく」と思えるまで、行動しようとしません。
安全志向と言えば聞こえはいいですが、たんにうまくいかないことを恐れているだけです。あえて言えば、失敗恐怖症です。
うまくいくことだけをやろうとするので、なかなか成長しないし、したとしてもそのペースはかなり鈍化します。
世の中に100%確実なことなどありません。どんなにコンディションや準備を整えて、うまくいく確率を上げたとしても、99・9%まで。残り0・01%を埋めることは、まずムリです。
「うまくいかない確率をゼロにすることはできないから、ひとまずやってみるしかない」とも言えます。やってみてうまくいかず、たとえ心身ともにダメージを受けたとしても、それで命を取られるわけでもないのですから……。
うまくいかないという事実は残りますが、それでもその失敗から得られるものも少なからずあります。
うまくいかない原因を分析して、次回に改善することができたら、うまくいく確率を高めることができます。50%を60%とか70%に高められれば、うまくいく確率を上げることになります。
これを続ければ、やる度に確率を上げていって、何回かやればうまくいくようになっていきます。
そうして1回ごとに精度を上げていけば、どんなことでもうまくいくようになります。最終的にうまくいけば、うまくいかなかったこともムダにはなりません。
どんなことであれ、なかなか1回でできるようにはならないものです。1回でできるのが望ましいですが、何回やったかなんて、本質的にはどうでもいいこと。
何回やったとしても、その1つ1つはムダにならないし、また価値が減ることもありません。