打つ手がことごとく当たる――。不思議なものですが、うまくいっているときには、いいことが次から次へと起こります。
自分自身が「何をやってもうまくいく」というベルトコンベアに運ばれているような気がするものです。おそらくそういう流れができています。
そのベルトコンベアは、無限に続いているわけではありません。残念ながら、いつか必ず終わりが来ます。
もっとも、本人はそう思ってはいません。「いつまでも続く」と勝手にカン違いして、無防備にベルトコンベアに寝そべっていたりします。それは、「慢心」にほかなりません。
そんな状態でいたところ、突然、ベルトコンベアがガタンと止まってしまうと、転落してしまいます。なんの防御もしていなかったのですから、それも当然です。
なかには大ケガをする人もいるかもしれません。そういう経験をした人は、少なからずいます。
それでは、うまくいったときに流れに乗らないほうがいいのかと言うと、それもまた違います。「何をやってもうまくいく」というベルトコンベアに乗ってもいいです。
その代わりと言ってはなんですが、のちのちするかもしれないケガを防ぎ、うまくいっているときを少しでも長く維持する方法を実践します。それは、「うまくいく」というベルトコンベアを適宜、乗り換えること。
ずっと1つのベルトコンベアに乗り続けるのは、ある意味では成功体験にとらわれることです。
いつか来る、通用しなくなるそのときまで乗り続けていたら、やはり大ケガをしかねません。それは、高いリスクです。
「そろそろ終わりが近い。通用しなくなるころだな」……
そう見極められる時期が来たときに自らヒュッとベルトコンベアを降りてしまいます。そのうえで新たなベルトコンベアに乗り換えていけば、うまくいく時期を持続できます。
どんなことにも、1つのやり方を続けてうまくいく期間は限られています。それは、ベルトコンベアが動く時間が決まっているということ。
その期間が過ぎても乗り続けると、必ずうまくいかなくなります。それは、自然の法則です。