2020.12.13.

ときには苦しみから逃げてもいい、、、

自分の力ではどうすることもできず、なす術もなく立ち尽くすとき。何をやってもうまくいかず、八方ふさがりのとき、天変地異に巻き込まれてしまったとき……。
誰の人生にも、そういう苦しいときがあります。そういう目に遭ってしまったのは、偶然の場合もあるし、あるいは必然の出来事だった可能性もあります。
いずれにせよ、何もしないでいては、その苦しみから解放されることはありません。「試練だ」と思って、なんとかそこから抜け出していくことを模索してきます。
苦しみからは「逃げないほうがいい」です。どんなに逃げたとしても、苦しみが終わることはないのですから……。
苦しみから抜け出すには、モトを断つこと。モトを断たなければ、残念ながら、その苦しみは続きます。地の果てまで追いかけてくるかもしれません。
そのモトは、たとえればマグマのようなもの。近づくのはあまりに危険で、それ相応の覚悟をしなければならないこともあります。
それゆえに私は「ときには苦しみから逃げてもいいですよ」と指摘しておきたいのです。こう言うと、「矛盾しています!」と反論する人が出てきます。誤解を与えかねないので、ここはしっかり説明しておきます。
苦しみは、強敵。モトを断とうとすれば、こちらも万全を期す必要があります。真剣に取り組まない限り、苦しみからは解放されないものです。
どこかに不安を抱えたまま、近づこうとしたら、かえって心身を悪化させてしまいます。
もし万全ではないのに立ち向かってしまったら、痛手を被って、さらに状況を悪化させてしまいます。
心身ともに疲弊した状態で苦しみのモトを断とうとする人が至るところで見受けられますが、完全に逆効果。苦しみの底なし沼にハマりかねません。
逃げるのは、心身を万全な状態にするため。決して後ろ向きの理由からするのではありません。万全な状態にあるとき以外は、逃げたほうが得策です。
ただし、逃げっ放しはNG。それでは苦しみから解放されたことにはなりません。
万全な状態でないときは、逃げるが勝ち。一時的にでも逃げて、心身ともに回復するのを待ちます。そうして回復したら、今度は本格的に立ち向かいます。
あなたが万全な状態に戻れば、苦しみのモトを断つのは難しくないはずです。結果として、苦しみから解放される近道を行くことにもなります。