ものごとをするにあたっては、何かほかのことを同時にやりながらやるよりも、それだけに特化したほうがうまくいくものです。
テレビを見ながら勉強する、雑談しながら仕事をするよりは、黙々とやっていったほうが、間違いなくはかどるものです(もちろん、例外もあり得ます)。
自分自身の全神経をそのものごとに傾けていけば、スピーディーに処理できるし、クオリティーも上がっていきます。何かをするのであれば、そのものごとにフォーカスしていったほうが、しないでいるよりはるかに成果が出ます。
フォーカスとは、1点集中すること。言うなれば、ほかのことがまったく気にならなくなるほど、のめり込んだ状態です。
フォーカスするのは、誰もができることです。性格や資質によって、できる/できないの差が生じることは、まったくありません。
もし「できない」と言う人がいるとしたら、たんに「やればいい」と思っているだけ。あるいはやり方を知らないだけ。
勉強でも仕事でも、「やればいい」と、なおざりな態度で取り組んでいる限り、フォーカスできるようにはなりません。
前述した「ながら勉強」「ながら仕事」が、その典型。
「1分でも早く終わらせよう」とか「クオリティーを上げよう」という気持ちがまったくないから、何かと同時にやろうとしたり、いつまでもダラダラとやったりしています。
元はと言えば、自分自身を「成長させよう」という意欲がないから、そういうなおざり態度が続きます。そのことで将来困るのは自分自身だとも知らずに……。
フォーカスする特別なやり方はありませんが、普遍的に通じそうなことを言えば、期限を決めること。「午前中に終わらせよう」「定時で帰ろう」という自分なりのタイムリミットをつくれば、自然にフォーカスできるようになります。
フォーカスは、スキルではありません。ある意味では、意識改革。「こうしよう」という明確なものがあれば、必然的に誰もがフォーカスできるようになります。
フォーカスするから、ほかのことをまったく気にせずに取り組むことができます。
あなたは今日、勉強や仕事にフォーカスしていましたか。期限を決めてスピーディーに処理していきましたか。