何かをつくることは、ひと筋縄でいくものではありません。もしスムーズにいくとすれば、よほどカンタンなことをしています。それは、仕事でも趣味の世界の創作でも等しく言えることです。
考えていたとおりにやっても、うまくいかない。その反対に、「うまくいくわけない」と思っていたやり方が功を奏した……。
つくり上げる過程においては、想定外のことがたくさん起こります。それは、決して珍しいことではありません。
「こうやればいいんじゃないかな?」「こういうやり方はどうだろう?」……
つくり上げていくプロセスにおいて、最も多くを占めるのが、「試しにやってみる時間」です。「こうやれば、うまくいくはず」と、考えたことを試してみるのは、実際に楽しいものです。
「ああでもない。こうでもない」……
10やっても、うまくいくのは、1つあるかないか。ひょっとしたら、1つもうまくいかないこともあり得ます。うまくかないことがどんなに続いたとしても、やめてしまったら、そこで終わり。未完成のままです。
なぜうまくいかなかいのかと言うと、考えたことが悪かったからではありません。うまくいかないのは、単純に試しにやってみる回数が不足しているから……。
10回やってみてうまくいかないなら、100回やればいいだけのこと。100回やってみてうまくいかないなら、1000回やってみます。1000回やってみてうまくいかないなら、10000回やっていきます。
何回やればうまくいくという保証など最初からありません。うまくいくまでやっていくだけです。
それでは、10000回も試しにやってみるのが苦痛かと言うと、それもまた違います。確かに10回試しにやってみるのが「苦痛になる人」もいますが、そういう人は、残念ながら、ものをつくり上げていく喜びを知らない人です。
何かをカタチになるまでつくり上げるのは、時間も手間もかかります。エネルギーも必要です。想定外のこともいろいろ起こりますが、それら一切合切を楽しめる人でなければ、完成までたどり着けないものです。