2020.5.11.

ギャップをつくっていく、、、

「外はカリッとしていて、中はもちもち」
パンや粉もの、スイーツなどにそういう商品は、たくさんあります。ほぼ例外なく人気です。
なぜ人気なのかと言うと、たんに「おいしい」からではありません。もちろん、おいしくなければ、人気になるはずがないので、それを理由に挙げるのは観察不足です。
人気の理由は、もっと別のところにあります。あなたなら、なんと答えるでしょうか……。
先に答えを言ってしまうと、ギャップがあるから……。それが、人気を集める理由です。
このギャップには、2つあります。1つではなく、2つあるから、人気になります。
1つ目が、イメージのギャップ。パンや粉もの、スイーツの多くが柔らかくできています。それゆえに子どもからお年寄りまで、安心して楽しむことができます。
2つ目が、食感のギャップ。「柔らかい」と思って食べてみたら、外がカリッとしていると、「アレッ、これはふつうのパン(粉もの/スイーツ)と違う!」と、ビックリします。ファーストコンタクトで、ギャップが発生します。
そのまま中まで食べ進めて、もちもちしていると、「アッ、やっぱりこれはパン(粉もの/スイーツ)だ」と、安心できます。いい意味でのサプライズになります。
もし外が柔らかくて中が固かったら、確かにギャップが発生しますが、これでは逆にビックリしてしまいます。サプライズには到底なり得ません。
ギャップがあると、人はその想定外のサプライズを話したくなってきます。「あのパン/粉もの/スイーツにはビックリするよ」と、頼んでもいないのに勝手に口コミしてくれます。こうしてギャップがある商品が、人気になっていきます。
「おいしい」だけでは、当たり前すぎてサプライズになりません。「おいしい」にギャップが加わるから、サプライズになります。1つではなく、2つもギャップがあれば、人に話さずにいられなくなります。
人気になるものには、必ずギャップがあります。そのギャップが多いほど、口コミが発生します。
ギャップをつくる――。これは、ヒットを生む鉄則です。