2021.11.6.

コストダウンとは、目先の利益を確保することではない、、、

売り上げが上がらない。材料費の高騰などで仕入れ原価が上がっている……。

こういう状況では、利益を確保することが難しくなります。赤字が続くことが長引けば体力がなくなって、撤退という状況に追い込まれかねません。

必然的に応急措置をとることになりますが、その代表がコストダウン。コストダウンをする目的は、あくまでも余分な経費をカットすることです。

売り上げが上がらない中で多くの組織が手をつけるのが、人件費の抑制。短期間で劇的な数字の改善が見込まれますから、確かに手をつけやすい分野ではあります。

もっとも、売り上げが上がらないときのコストダウンは、赤字を削減して目先の利益を確保するだけ。その場しのぎと言ってもいいものです。

人件費を削減すれば、なんとか耐えしのぐことはできます。その代わりに、売り上げを立てる人材までいなくなって、反転攻勢とする起爆剤を失ってしまいます。かえって中長期的な売り上げを立てにくくする要因になりかねません。
ダイエットで言うと、体重を落としたものの筋肉も落ちて、しかも栄養失調になっているような状態。これでは痩せたとしても健康とは言えず、危険な状態にあります。

コストダウンとは売り上げのある/なしにかかわらず、常時行うべきことです。むしろ売り上げが下がっているときより好調なときに行ったほうが、長い目で見ると効果が出てきます。必ずしも人員や人件費の削減とイコールではありません。

売り上げが上がっているときにコストダウンをすると、必要なところにお金を回しやすくなります。それは、中長期的な未来の売り上げアップに直結します。

1つは、人件費。ボーナスや給料アップに回すことで、働いている人のモチベーションを高めて、短期的な未来の売り上げ増につなげていきます。

もう1つは、設備や商品開発などへの投資。短期的には成果が出にくいですが、新商品の発売などで中長期的な売り上げをつくることにつながっていきます。

コストダウンとは、目先の利益を確保するためにするのではありません。中長期的な未来の売り上げをつくるために行うものです。

もし売り上げが上がらないときに人員や人件費を削減するとしたら、中長期的な売り上げが立たなくなると覚悟すべきです。カットした部分をどう活かすかで、その後の軌道が大きく変わってきます。

(朝の独り言⭐️)
今日は、打ち合わせや動画収録をしました。著者として、講演イベントやコンテンツ収録などしていますと、スタッフのサポート力に感謝することが多くあります。それは、そのサポート力で 仕事の快適さ、負担、クオリティが変わるからです。どのような環境で誰とするか、チームスタッフをどう育てるかだと思います。