「あの人はマイペースだね」
こんなふうに言うことがあるとすれば、いい意味でその人のことを評しているのではありません。「のんびり」とか「ゆっくりしている」というように、どちらかと言うと、ネガティブな意味で使っています。
あの人には、独自のマイペースがあります。同様に、あなたにも固有のマイペースがあります。
あの人もあなたもマイペースを貫くのは、けっこうなことです。あの人があなたのペースに合わせる必要はないし、その逆も同じです。
往々にして、人のことを「マイペース」と評している人は、スピードのことばかりに目を向けています。
マイペースの人を「正確さはあるけれど、ほかと比べてスピードが遅い人」だと見ています。これは、そのマイペースの人の一面しか見ていないことの表れです。
こういう人が急ごうとすると、もう一方の正確さを毀損することになりかねません。「急いてはことをし損じる」になってしまっては、その人の持つよささえも失われてしまいます。
ペースとは、スピードと正確さのバランス。「どちらか一方だけを満たせばいい」というものではありません。
「スピードだけあって正確さに欠けている」のなら、論外。「正確さはあるものの、スピードが遅い」のはまだ許容範囲内ですが、ホメられたものでもありません。
両方をバランスよく満たすのが、本当のペース。それは1人1人違うし、独自に追求すべきものです。
スピードと正確さのバランスがとれたペースを維持追求すれば、成果を出すことができます。それが、本来的な意味での「マイペース」です。
スピードと正確さの両方を満たすマイペースを貫くのは、なんの悪いことでもありません。
成果を出そうとすれば、必ずマイペースになります。それをネガティブにとらえる人がいるとすれば、その人はペースの本質を知らないだけです。
あなたは今日、マイペースを貫きましたか。スピードと正確さの両方をバランスよく追求していましたか?