2020.6.30.

予測不能な旅に出る、、、

 人生とは、行き先が分からない列車に乗る旅――。こう言ったとしたら、あなたはどう思うでしょうか。
「そうですね」と同意してくれる人もいれば、「そうですか?」と疑問を感じる人もいそうです。真意は、こういうことです。
多くの人は、「あそこに行こう」とか「あっちじゃないかな」と、人生における、大まかな方向性をなんとなく察知しています。それは、人生の目的地を持っているということ。
残念ながら、その目的地に直通する列車はありません。これは、誰でも同じです。あまりにも遠すぎて、徒歩や自転車で行くのは不可能。車もありません。
行けるのは、列車だけ。ただし、行き先が書かれていないので、「どこに向かうのか分からない」というリスクがあります。これも、誰もが同じ。
唯一選択できるのは、どの列車に乗るかだけ。これは、人生の大きな分かれ道になり得ます。選ぶのは、自分自身。
出発間近い列車に乗る。何本か見送る。それともどこに行きそうなのか、可能な限り調べてから乗る……。
どれを選択するかは、自由。自分自身で選択していきます。
選んだ列車に乗っても、どこに行くのかは、予測不能。
目指す方向に行きそうだと思えば、そのまま乗っていきます。「ちょっと違うな」と思えば、どこかで降りて、ほかの列車に乗り換えます。それも同じように行き先は不明です。
そうして列車に乗り続けて、目的地の近くまで来たら、最寄り駅で降りて、あては歩いていきます。
近くまで来ていますから、歩き続ければ、そのうちにたどり着けるはずです。
そんな予測不能な旅を続けるのが、人生というもの。ここまで語れば、納得してくれるのではないでしょうか……。
行き先が分からない列車に乗るのは、不安です。だからと言って、乗らないでいては、いつまで経っても、目的地にたどり着けることはありません。
乗ってみて、「違う」と思えば、列車を移ればいいだけのこと。乗り換えを繰り返していれば、なんとなくでも「これはあっちに行く」「あれに乗れば、行けそうだ」と分かってくるものです。
案ずるより産むが易し。あなたは、どの行き先が分からない列車に乗ってみますか?