クレームを受けていたにもかかわらず、それがきちんと反映されず、クライアントから取引中止を通告されてしまった。あるいは新規取引先を開拓しようとしたものの、キーパーソンを押さえ切れず、商談がご破算になった……。
仕事では、トラブルやミスはよくあることです。ある意味では、トラブルやミスをうまく処理していくのが「仕事」とも言えます。
トラブルやミスを好む人はいません。また起こしたいと思う人もいません。
それでも現実には、毎日のように何ごとかが起きています。それは、ちゃんとした理由があって発生します。
別の言葉で言えば、何かしらの原因があるから、トラブルやミスは起きます。それらが、自然発生的に勝手に起こしているわけではありません。
クライアントが取引中止を通告してきたのは、クレーム処理をきちんとしていなかったからです。別に担当者の虫の居所が悪くて、気まぐれに「もうあそことは取引しない」と決めたからではありません。
これまでもクレームというカタチで「なんとかしてほしい」と訴えていたのに、その声が組織の中で真剣に考慮されていなかった。「これは製造部の問題だ」と責任転嫁していたり、「これはウチの部署の管轄ではない」と無関心だったりして、誰も真剣に対処していなかったから、クライアントが厳しい態度をとっただけのことです。クレームに対してどのように向き合うのかという組織的取り組みができていなかったことが、原因です。
新規取引先との商談をスムーズに進めていたのに、キーパーソンに却下されてしまった。それは、キーパーソンは誰かを見極められなかった、あるいはないがしろにしてしまったからです。相手の意思決定の構造を事前に見抜けなかったことに、ミスの根本的原因があります。
トラブルやミスには、必ず固有の原因があります。うまくいかなかったのは、その原因を放置していたからです。
トラブルやミスを100%防ぐことはできません。残念ながら、それらが起こるのは仕方ないことです。
しかし、起こったときに素早く原因を究明して、対策を考えて実践していけば、続けて起こることはなくなります。改善したことを証明すれば、相手先に再度、取引をしてもらうことも可能になります。
トラブルやミスは、それ自体が問題なのではありません。それらを引き起こす原因があることが、問題なのです。それ相応の原因があるからこそ、トラブルやミスは起こります。
(朝の独り言☆)
第3回のpodcastです。。
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