世の中には、好きな仕事や嫌いな仕事といったものあるわけではありません。その仕事を「好きだ」と思う人と、「嫌いだ」と思う人がいるだけです。
する人が、「これは好きな仕事」「これは嫌いな仕事」と勝手に決めているにすぎません。まったく同じ内容にもかかわらず、やる人によって180度違うものになってしまうのは、おかしなことです。
仕事を「好き/嫌い」に分けてしまうのは、色メガネで見ているようなものです。「好き」という色メガネをかけていると、ピカピカで輝いて見えたりクリアに映ったりするのが、その人にとっての好きな仕事。
「嫌い」という色メガネをかけていると、グロテスクに映ったりぼんやりとしか見えなかったりするのが、その人にとっての嫌いな仕事。
「好き/嫌い」があるのは仕方ないことです。とは言え、それを仕事にまで持ち込むと、いらぬ苦労をすることになります。
好きな仕事については、ドンドン積極的にやるようになります。反対に、「嫌いな仕事」は避けたり、誰かにやってもらったりするようになっていきます。
その好きな仕事が自分自身を成長させてくれればいいですが、必ずしもいつもそうであるとは限りません。
好きなことは大事ですが、成長に結びつかないのであれば、いくらやってもあまり「意味がない」ことになってしまいます(それなら趣味でやったほうがいいです)。
往々にして、成長を促すのは、嫌いな仕事のほうです。苦手とか不得意とか難しいといった要素が多分に含まれています。
それを克服すれば、グーンと成長することは間違いありません。ただ「嫌い」という理由から、そういう成長を促す仕事から離れてしまうのは、なんとももったいないことです。
仕事を「好き/嫌い」で見ている限り、落とし穴に陥りがちです。どうしても仕事を「好き/嫌い」で判断してしまう人は、そのリスクを十二分に認識すべきです。
もし仕事を見る色メガネが欲しいのなら、かけていいものが1つだけあります。それは「成長/成長しない」という色メガネ。
これをつけて、「成長する仕事」に映れば、積極的に挑んでいきます。「成長しない仕事」に見えれば、避けたほうが無難です。