多くの人がしたくはないのに、してしまっているもの……。それが、「妥協」です。
クライアントと価格交渉をしていて、こちらが飲めない条件で押し切られたとすれば、確かに妥協です。利益が減る可能性があるのですから、本来ならしたくはないですが、それ以前にこのクライアントを失いたくないので、やむを得ず選択しがちです。
妥協したほうは「クライアントが言うんだから、仕方ない」と開き直っていますが、たんなる言い訳です。少なくともお互いにプラスとなるような交渉をしていません。
こちらがまったく納得していないにもかかわらず、渋々手を打ってしまっているのですから、本当に罪深いです。
その提案を蹴れば、最悪の場合、取引停止もあり得ますが、そんな優越的地位の濫用に付き合うことはありません。
こんなふうに言うと、「妥協しなかったら、わたしのクビが危なくなる!」という悲鳴にも似たセリフを吐く人が多そうです。その人には次のように言います。
納得できない価格を提示するクライアントに対しては、妥協するのではなく、「折り合い」をつけるべきです。そうすれば、こちらも納得できるし、そのクライアントを失うこともありません。
こちらも納得できて、相手も「いいだろう」と受け入れられるもの……。それが、折り合いです。
特に高度なテクニックを駆使することはなく、両者が納得できるラインを探しただけです。
「勝った/負けた」「トクした/ソンした」の世界を脱して、WIN-WINの境地にたどり着くことができます。妥協とは、似ても似つかないものです。
相手の要望に沿いつつも、こちらにもプラスになるところを探すのは、難しいことではありません。
相手の望むものと状況を理解して、こちらもプラスになるギリギリのラインを一致させるだけ。相手に沿いつつも、自分たちもプラスになるように交渉を進めていけば、自然に折り合えるようになります。
妥協はどちらかがプラスで、もう一方はマイナス。これに対して、折り合いは、両方がプラス。どちらがいいのかは、誰の目にも明らかです。
妥協をせざる状況になったら、どうすれば折り合いがつくかを考えるべきです。妥協せざるを得ない人にも、まだそうできる時間があるはずですから、うまく折り合えるところも見つけたほうがいいです。
(朝の独り言)
今日の帯広は、お昼18度と涼しい一日でした。東京などは猛暑でしょうから、こちらとの寒暖差がものすごいことになります。
昨夜は、久しぶりに集まりに参加しました。今までは基本的にこういう会には参加をしなかったのですが、最近は 親しい方のご紹介の集まりは参加するようにしています。すると必ず人との良いご縁に恵まれるというメリットがあり、ご縁があらたな仕事にも繋がったりします。出かけ過ぎは別として、信頼できる方の紹介で積極的に参加するのは良いことだと思います。