実力と実績は違う、、、

世の中には、混同されやすいものがいくつかあります。その１つが、「実力」と「実績」です。

両者は、まったく異なるものです。それなのに同じようなものだと思っている人があとを絶ちません。

実力があるからと言って、実績があるとは限らないものです。実績があるからと言って、実力があるとも言えません。

「この人はこんなに実績があるのか。ぜひわが社に迎えよう」
そう期待して実績のある人を登用しても、まったく結果を出せなかった……。こういうことは、どこにでもあります。

慣れや環境という要因があるにせよ、この人が結果を出せなかったのは、たんに実力がないから……。シビアですが、そう言わざるを得ません。

「この人は実績がないけど、将来性を見込んでわが社に迎えよう」
それほど期待していなかったのに、次々と結果を出していった……。こういううれしい誤算もあります。

この人が結果を出せたのは、ズバリ、実力があるから。実績がないことなど、なんの問題にもなりません。

実力と実績。両方あれば言うことはないですが、どちらか１つを選ばなければならないとしたら、前者です。

実力は、その人が現在持っている、かけ値なしの能力。現在および将来発揮していくものです。

実績は、過去に結果を出した数々の証拠。もちろん、実力があったから結果を出せたのは間違いないですが、それがあるからと言って、現在および将来もうまくいくとは限りません。

実績は、過去もの。１つ１つがどんなにスゴイものであっても、それらは点。残念ながら、１本の線にはなっていません。

一方の実力は、現在のもの。まだスゴイことが明らかになっていなくても、すでに１本の線になっています。

それを手繰り寄せれば、その全貌が明らかになります。早晩、そのスゴさを否応なしに実感します。

どちらを優先するのかは、言うまでもありません。とは言え、選ぶのは、自由。

実力さ優先する人もいれば、実績を評価する人もいます。その違いは、過去を重視するか、現在を重視するかにあります。

あなたは、どちらを重視するでしょうか。過去ですか、それとも現在ですか？