ミスを繰り返す人。ミスを2度と繰り返さない人――。
両者の違いはどこにあるのかと言うと、極めて単純なことです。起こったミスへの対処法に、その違いが如実に表れます。
差が出てくるのは、ミスの原因分析と対策の実行です。
仕事でミスをしたとしても、「済んでしまったことは仕方ない。
次に頑張ればいい」で終わってしまっては、また同じことを繰り返すようになります。これでは、原因分析も対策実行もしていません。
ミスが起きたのは、確かに仕方ないことです。そのミスを2度と繰り返さないためには、まず原因を特定します。原因が判明したら、今度は対策を考えて実行していきます。
その対策が適正なものだったら、ミスはなくなります。適正ではなかったら、ミスは続きます。
そうならないように、別の対策を考えて実行します。ミスがなくなるまで、これを繰り返します。
たとえば、ミスの原因が睡眠不足だとしたら、眠る時間を多くするのが対策になりますが、これでは大雑把すぎます。ただのお題目になりかねません。
対策をもっともっと具体化、明確化していきます。「夜は22時に寝る」を対策として決めたら、必ず実行します。その対策は、いくつあってもいいです。
「寝る前に瞑想する」「夜20時以降はテレビ・パソコン・スマホを見ない」「風呂にはゆっくり長く入る」……
睡眠時間を多くする具体的かつ明確な対策をいくつも並行してやっていきます。やってみて効果がないものはやめればいいだけです。
その場合、ほかの対策を追加してもいいし、しなくてもかまいません。
対策は、具体的かつ明確でなければならないのです。具体的でも明確でもない対策を考え出したところで、無意味です。
あいまいで中途半端な対策を打ち出すと、実行しないままで終わってしまいます。