まだキャリアが浅かったり、経験が少なかったりすると、往々にして近視眼的になりがちです。「できること」が少ないので、ある意味では当然のことかもしれません。
今取り組んでいることにいっぱいいっぱい。今できることを増やすことで、展望を開こうとしています。
誰にでもそういう時期があるので、近視眼的になるのは仕方ありません。とは言え、それが長く続くようだと、ちょっと心配です。
そのままでは、成長が遅れるか、最悪の場合、止まってしまいます。一時的になるのは仕方ないとしても、ずっと近視眼的なのは、いいことではありません。
近視眼的のままだと、思考も狭くなってしまいます。「これをやればいい」「できるのはこれだけだから、確実にやろう」と、必要最低限のことしかしなくなります。ほかにもやるべきことがたくさんあるにもかかわらず……。
この状況を切り抜けるには、今よりも少し先を見ること。少しでも先を見るようにすれば、近視眼的ではなくなります。
できることが少ないのは、持ち駒がないということ。現状にいっぱいいっぱいだと、その持ち駒を少しずつ増やそうとします。
それは、できる範囲を少しずつ広げていくこと。時間がかかるし、「成長している」実感を得られにくいので、積極的にやろうとしなくなります。
イヤイヤやるか、まったくやらなくなるから、成長が遅れるか、止まるかしてしまいます。
少し先を見るようにすると、できることではなく、「できるようになったらプラスになること」に目が向きます。それは、まだできずにいます。
それでもそうしたできるようになったらプラスになることを2つでも3つでもやっていくと、いつしかできるようになります。
そうすると、これまでできていたこととつながって、可動領域が一気に広くなります。
「成長した」という実感を得られます。同時に、どのようにすれば成長できるのかというノウハウも獲得できます。