不思議なことに、人生というものは本当によくできています。どういうことかと言うと、すべての人の人生は帳尻が合うようになっていることです。
別の言い方をすると、それは天の配剤。あるいは神の思し召し。ともかくこのことは、確実に言えます。
どんなことであれ、やってきたこと、反対にやらなかったことは、確実に自分の人生にしっかり跳ね返ってきます。やってきたことはその分、自分の人生に反映されるし、やらなかったこともその影響がちゃんと出るようになっています。
あなたがこれまでやってきことは、今はまだ成果に結びついていないとしても、いつの日かきっと必ずリターンとして表れるようになります。それが1年後なのか、3年後なのか、10年後なのかは、誰にも分かりません。天や神様でも知るよしのないことです。
やってきたことは、必ず実を結びます。それを信じてやり続ける人だけが、いつの時代にも成果を得てきています。
やってきたことの成果は、すぐに得られるものではありません。タイムラグがあるのはもどかしいし、ときにはつらくなりますが、あとになって自分自身にきちんと返ってくるのですから、結果として帳尻は合います。
帳尻が合うようになっている――。誰にとっても、それが人生です。
面白いことに、マイナスの帳尻もあります。それは、不作為も必ず反映されるということです。
やるべきことをやらないでいたら、当然ながら、なんの成果も出るはずがありません。そういう人の人生は前進も飛躍もなく、あるのは停滞か後退。
こういう人は「私の人生には、いいことが何もない」と嘆いたりグチを言ったりしますが、それは当然の帰結です。成果に結びつくようなことをしていないのですから、きちんと帳尻は合っています。
もったいないのは、長いこと頑張ってやってきたのに成果が出るのを待てずに、「もうダメだ」「これ以上はムリ」と途中でやめてしまった人。せっかく頑張ったのに、あきらめてしまったのですから、やるべきことを何もやらないでいる人と同じ結末を迎えてしまいます。これは、帳尻が合う悲しいケースです。
すべての人の人生は、帳尻が合うようにできています。これに1人の例外もありません。