人は、忘れる生き物。これは、すべての人に言えることです。
やろうと思っていたことを、うっかり忘れてしまった……。そういう人は、記憶力が悪いわけでも、アタマが悪いわけでもありません。実に人間らしい人です。
もっとも、いくら忘れやすいからと言って、そのまま放置しているのも人間らしくありません。忘れやすいのは仕方ないにしても、そのままにしていては進化もないし、成長が止まってしまいます。
忘れたままの人は、進化に乗り遅れた人。それが言いすぎなら、忘れないように工夫することを放棄してしまった人。
忘れやすいから、そうならないように工夫することで、人間は進化していきます。
忘れやすいから、そうならないように工夫しなければなりません。それは、誰もができることです。
その工夫の最たるものが、即応すること。目の前の出来事に素早く取り組んで処理してしまえば、忘れることがありません。逆説的ですが、即応しさえすれば、忘れてしまっても大丈夫です。
即応とは、どんなことにも機敏に対処すること。カンタンに言えば、すぐやること。
即応すれば、面倒なことでもすぐにかたづけられます。一件落着すれば、精神的にもラクです。記憶が抜け落ちたとしても、なんの問題もありません。
忘れやすいから、即応する――。これは、どんなことにも当てはまるセオリーであり処世術です。
特に難しいことではないので、やろうと思えば今この瞬間からできます。いつでもどこでもどんなときでも即応するようにすれば、「あとでやろう」「明日の朝イチでやろう」と思ったことも忘れることがありません。
「しまった。あれをやるのを忘れていた!」「いけない。今日は朝イチであれをやるんだった!」
即応すれば、そういう「うっかり」がなくなります。最高にして最強のもの忘れ防止策です。
あなたは今日、どんなことにも即応しましたか。何かをやり忘れることがありませんでしたか?