2020.2.3.

怒るのは未熟者だと見なされる、、、

「パワハラ」「モラハラ」……
こういうことは、「やってはいけない」という認識はかなり多方面に広がっています。それでもまだ怒っている人を見かけます。

たとえば、オフィス。あるいはスーパーやコンビニ、はたまた駅や人通りが多い場所……。

怒るのは、必ず相手がいる状況です。自分1人しかいない状況で怒ることはまずありません。

相手が言うとおりにしなかった。時間/期日を守らなかった。許可もなく勝手なことをした……。

本人は、「相手がミスをした」から怒るのだと主張します。その言い分を聞くと、正当性があるように感じられます。だからと言って、「怒っていい」理由などありません。

相手がミスしたのは、事実です。怒ってそのミスがすべて消えるのなら、ドンドン奨励します。誰もがもっと怒るべきです。

現実は、怒っていいことが起こることはありません。ミスをした相手はさらに萎縮してしまって、事態は悪化する一方です。

それを見た本人は、さらに怒りが増していきます。こうして怒りの悪循環にハマって、事態が泥沼化します。

この事態を引き起こしたのは、ミスをした人ではありません。怒った人が張本人です。

もしこの怒った人が、「次回から気をつけてくれればいい」「原因をしっかり分析しておくように」と、やんわりとクギを刺すだけにとどめれば、ミスをした人は、真摯に反省します。同時に、「あの人を怒らせたら大変なことになる」と、震え上がります。「絶対にもうミスをしない」と、対策をしっかり練るようになります。

怒る人は「『相手のため』を思ってやっている」と、よく口にしますが、とんだカン違いです。それは、ただの自己満足。怒ることが「相手のためになっている」と、錯覚しています。

怒っていいことなど1つもありません。それは、相手のためにも、また自分自身のためにも言えます。

相手に怒るのは、「未熟者」だと自分自身がアピールしているようなもの。本人が気づいていないだけで、自分の価値を大きく下げます。少なくともミスをした人に非を改めさせるのは、別のやり方があります。