「朝から機嫌が悪そうだ。かかわらないほうがいい」
「何かいいことがあったようだな。頼みごとをするなら今しかない」……
機嫌がいいときは、あからさまにニコニコしている。機嫌が悪いときは、イライラを周囲に発散させている……。
このように「感情が顔に出る人」がいます。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
感情が顔に出る人は、はたから見れば、「分かりやすい人」です。
顔を見れば、その人に対して今、何をすればいいか、反対に、何をしてはいけないかが分かります。その意味では、扱いやすい人とも言えます。
とは言え、それは相手に気を遣わせることにほかなりません。読み取りやすいがゆえに扱いやすいのですが、いちいち今は「機嫌がいいのか」それとも「機嫌がよくないのか」を探らせることになります。
必要以上に気を遣わせることになるのですから、相手に負担をかけています。本来なら、する必要のない負担を……。
感情が顔に出てしまうのは、よく言えば、自分に忠実な証拠です。感情に従って行動していますから、論理的な行動が苦手です。要は、自分自身が感情をコントロールできていないだけです。
論理的な行動を求められると、それをしようとしてもできないからイライラして、感情を暴発させてしまう……。行き着く先は、自滅です。
感情をコントロールできなくて困ったことになるのは、自業自得です。ただし、他人を巻き込むことになるので、余計に罪が深いです。
こういう人は、自覚症状がないだけにやっかいです。自分で気づくことは、まれです。その最初で最後のチャンスがイライラを暴発させて、「やってしまった」と後悔するときです。
そのときに気づけば、感情をコントロールするように注意を払います。あとは慣れです。自分自身で感情優位にならないように持っていくしかありません。
気づかなければ、相変わらず感情が顔に出続けることになります。そのときは周りに気を遣わせると同時に、自分自身が扱いやすい人に成り下がってい。