食べ物には、おいしさを満喫できる「食べごろ」があります。旬のものになると、「1年のこの時期だけ」という食べごろがあって、それを目当てにわざわざ遠方から来るグルメの人は少なくありません。
1日早くてもダメ。1日遅いのはもっとダメ……。それほどデリケートなものだから、余計に食べたくなるのかもしれません。
本当の食べごろを知っているのは、ごくわずかな目利きだけです。その人がいるからこそ、足を運べば誰もが本当のおいしさを味わうことができます。
食べ物と同じように、成果についても適正な収穫の時期があります。それは、仕事においても、また勉強においても当てはまります。
地味に地道にコツコツと取り組んできたのですから、「成果を最大化したい」と思うのは当然ことです。
「私はちょっとでいい」なんて思うとすれば、あまりにも欲がなさすぎるし、かけてきた自分の努力を過小評価しすぎています。
頑張ってきた以上は、成果を最大化すべきです。それは、欲深いとか強欲とかとはまったく異なるものです。
もっとも、成果を最大化するには、収穫の時期をきちんと見極めなければなりません。こちらも早すぎても遅すぎても、ダメです。
早すぎると、成果を最小化する恐れがあります。遅すぎると、逆に成果をつかみそこねてしまいます。
仕事でも勉強でも、成果を最も多く収穫できるタイミングがあります。それを見極める「目利き力」を持つ必要があります。
キャリアが浅いうちは、そのタイミングが分からず、成果を取りそこねることがあったりします。
そうした失敗を積み重ねていくと、「もうすぐだな」「そろそろだな」というタイミングがつかめてきます。
そのちょうどいいタイミングに収穫すれば、成果は最大化します。抱えきれないほどたくさんあったとしても、遠慮せずに全部持ち帰るべきです。
それは、あなた自身がコツコツと取り組んできた対価なのですから……。
焦ったら、取りこぼします。のんびりしていたら、取り逃がします。最大化した成果を収穫できるようにしたいものです。