誰もが持っている先天的な資質というものがいくつかあります。その1つが、「クリエイティブ」です。
クリエイティブな資質は、あなたも私も等しく持っています。面白いのは、「私にはそんなものはありません」と謙遜して言う人もいれば、「クリエイティブとは無縁です」と、堂々と胸を張って答える人がいることです。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
その期待を裏切るようで申し訳ないのですが、クリエイティブな資質は先天的なものです。「ない」と言っている人は、気づいていないだけです。
一般的には、斬新なもの、画期的なものをつくることがクリエイティブであることだと思われています。特に芸術やデザインで多くの人が称賛するような作品をつくる人が、いわゆるクリエイティブな人と言われます。
その見方は間違いではないですが、あまりにも単純化してします。アートの世界で何かを創作することは、クリエイティブのほんの一部です。
クリエイティブとは、そんな間口の狭いものではありません。
今よりも何かが少しでもよくなること――。それが、クリエイティブ。
つまり、改善改良。日々の暮らしがちょっとでも便利になること、仕事の生産性向上、顧客の不満/不便/不安解消、売り上げや利益の拡大……。
そうしたことも、クリエイティブな活動の一環です。
よく「ゼロを1にする」ことがクリエイティブだと思われていますが、前述したようにそれはごく一部のこと。1を10や20にすること、極端なことを言えば、1を2にすることも、クリエイティブな行動です。
斬新や画期的であれば言うことはありませんが、そういうものは次から次にポンポン出てくるわけではありません。めったには起こらないものです。
それよりは残業時間を1時間減らすとか顧客のクレームが30%減ったとかいうことも、クリエイティブな活動です。こうした日常生活におけるちょっとした改善改良をすることを目指します。
それを続けていくと、いつしか斬新で画期的な何かを生み出せるようになります。
あなたは今日、クリエイティブな活動をしましたか。何かを改善改良しましたか?