2016.1.25.

東京国際フォーラム キックオフセミナー 満員御礼

主催:フォレスト出版
昨日は、悪天候にもかかわらず全国からお集まり頂き、心から感謝いたします。
「人間力」という難しいテーマでしたが、
人間力は1日にして成らず――。この意味するところは、「1日で身につけられるものではない」「一生かけて追求していく」ことの2つです。と言っても、実際には一生かけても身につくかどうかは分かりません。それでも身につけるべく努力をしなければなりません。言うなれば、人間力を身につけるのは、修行のようなものです。
しかもそうした生き方をしている人はごくごく少数です。自分には「ない」と気づく、学ばなければならないと痛感した人だけが、その道を選び、生涯歩み続けます。
修行と言えば、「千日回峰行」という荒行があります。比叡山中を1000日間回峰巡拝する天台宗の修行法「千日回峰行」を1980年と1987年の2度勤めたのが、天台宗大阿闍梨だった酒井雄哉(さかい・ゆうさい)さんです。1000年の比叡山の歴史で3人しかいません。地球上で最も厳しい修行と言われています。
最高の人間力を兼ね備えたと言ってもいい酒井さんは、軽妙洒脱な人です。その人柄は、著書『一日一生』を見れば、うかがい知ることができます。
著書の中で、人間が悩み苦しみながらも生きなければならないのか、なぜ最期まで精進しなければならないのかを、平易な言葉で次のように語っています。人間力について私の言わんとすることを代弁してくれるような気がするので、ご紹介します。
仏さんは「道は開いてやるけれど、後は自分でもって考えなさい」って言うんだな。簡単には人生の答えを教えてくれない。だから、座礁しちゃ這い上がって、座礁しちゃ這い上がって、ずーっとあきらめないで、のっこのっこ、のっこのっこやってるわけですな。
自分なりに腑に落ちる、人はついそこで考えるのをやめにしちゃう。でも、答えが分からないといつまでも考えるだろう。肝心なのは答えを得ることじゃなく、考え続けることなんだな。
すぐに分からなくていい。時間がかかってもいいから、自分が実践してみたことや体験したことの意味を、大切に考え続けてみるといい。「ああ、あれはそういうことなのかもしれない……」と思ったとき、自分のものになっているのに気づくだろう。
どんなにひどい目にあっても、時間がたてば必ず、いろいろなことがあったな、と思える時が来るよ。後になってから意味が分かることもある。
だから、あせることも、自分はだめだと思うこともないよ。目の前のことをただ、一生懸命やるだけだよ。人生はその時だけじゃないんだって。
人間力を身につけることは修行です。そう言い切っても間違いではありません。
2016年、引き続き宜しくお願い致します。
2016 ライフコンパスニュース ご紹介 詳しくは
https://www.forestpub.co.jp/lcn/「人間力」という難しいテーマでしたが、