「あっ、これはいいよ!」「こういうのが欲しかったんだよな!」「これはスグレモノだね」……
自分が求めていた商品・サービスを目の前にすると、人は歓喜します。なかには飛び上がって喜んだり、バンザイしたりする人もいるかもしれません。
世の中でヒットする商品・サービスは、人々のニーズを満たしたものです。そのニーズを満たせば満たすほど、大ヒットします。
ニーズとは、「こうなったらいい」「こういうことができたらいい」という願望が満たされていない状態。それは、どんな人にもあるものです。
実際のところ、その求めているものはまだ現実になっていません。まだ満たされていないから、「これですね」と目の前に提示されれば、「これが欲しい!」と、商品・サービスを求めるようになります。
商品・サービスを提供する側であれば、ニーズを満たすことがヒットを生む鉄則です。それゆえに日ごろからそのニーズをあらゆるところでリサーチして、多くの人の求めているものを提供しようとします。
もっとも、そのニーズは顕在化していません。探しても、なかなか見つからないのが、相場です。
見つからないのは、「探し方がよくないから」と言われれば、そのとおり。そう言い切るのは、少し酷かもしれません。そもそもニーズとは、あとから気づくものだから……。
「これが欲しい!」と、商品・サービスに飛びついた人も、実は本当に求めていたものかどうかは事前には分かっていません。目の前にしたとき、「そうそう、こういうのが欲しかったんだ!」と、初めて気づきます。
本当は求めているのに、自分自身が気づいていない……。それが、ニーズです。
常に水面下に隠れています。ひょっとしたら海底に沈んでいるかもしれません。
それを発見するのが、商品・サービスを提供する人の義務です。求めているものに気づくことができるかどうかが、ヒットを生むか生めないかの大きな別れ道です。
あなたは、相手の求めているものに気づいていますか。それをどのように実現しますか?